「アルメニア③ゲガルド修道院」徹底ガイド 【旅の大事典】

 

アルメニアは南コーカサス地方の小国ですが、美しい大自然や古い教会跡など多くの見どころがあります。当サイトでは3ページに渡って特集しておりますので下記からごらんください。こちらのページは「アルメニア③ゲガルド修道院」になります(^^)

 

 

「アルメニア③ゲガルド修道院」徹底ガイド:目次

グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m

 

ゲガルド修道院

入口と概要
ゲガルド修道院とロンギヌスの槍 

 

ガルニ渓谷から車を走らせること約20分。岩山の中腹に立派な修道院が忽然と現れます。画面をグルっと回して周囲を見てみてください。

 

 

絶景ですねΣ(゚∀゚ノ)ノ アクセスについては「アルメニア②ガルニ渓谷」をご覧ください。今でこそ道路が通っていますが、それが無い時代を思うと本当に「僧侶たちの修業」にふさわしい場所だと感じます。入口はこちら。

 

 

岩壁に並んでいる人たちは運試しをしています(^^) 画面をアップにしていただくと、人々の少し上に凹んでいる部分があるのが見えると思います。そして子供2人が手を上げていますよね。これは石を投げていて、見事くぼみに乗れば願いが叶うと言われています。もちろん無料なので挑戦してみてください。そしたら門をくぐって中へ入ります。

 

 

非常に立派ですよね(,,゚Д゚) この修道院の歴史は4世紀初頭に端を発します。アルメニアにキリスト教を伝え、王から国教化を任されたグレゴリウス司教が、聖なる泉が湧き出ていたこの地に小さな教会を造りました。それは洞窟を利用していたため「アイリヴァンク(洞窟の修道院)」と呼ばれるようになります。

 

その後、9世紀にアラブ人によって全て破壊されてしまい、1215年から現在の建物が造られていきました。そして、2000年ちょうどに「ゲガルド修道院とアザト川上流域」として世界遺産に登録されています。

 

ゲガルド修道院とロンギヌスの槍

 

ガヴィットはアルメニア伝統の建築様式で、例えるなら「礼拝堂の前に設けられたロビー」のような場所です。写真の四角形の部分のことですね。礼拝堂の中はアルメニア正教会の信者でないと入れないため、戦争などの際に信者以外でも逃げ込めるようにするため造られるようになりました(^^) 様々な大国に支配されてきた南コーカサス地方ならではの建築様式です。内部はこちら。

 

 

荘厳な空間ですね(,,゚Д゚) 4本の柱に3つの部屋、天井にはドームがあり、光を取り入れる穴が空いている。これがガヴィットの基本的なつくりです。そして、ここで絶対に見逃してはいけないのがこちら。

 

 

入口の扉に掘られているのですが、これは何だと思いますか?ヒントはこちらです。

 

ゲガルド修道院とロンギヌスの槍
出典:©khara, inc.

 

ゲガルド修道院とロンギヌスの槍 そう、エヴァンゲリオンです!実はこの槍は
 エヴァンゲリオンでキーアイテムとして描かれ
 ている「ロンギヌスの槍」なんですΣ(゚∀゚ノ)ノ

 

 一体何なのかというと、キリストが処刑された
 際に、ローマ兵が死を確かめるため脇腹を刺し
 た時の槍なんです。ロンギヌスというのはその
 兵士の名前です。

 

 キリスト教における超重要アイテムであり
 「聖槍」や「運命の槍」とも呼ばれています。

 

ただ、貴重過ぎるがゆえに、現在ロンギヌスの槍は3つ存在します( ̄▽ ̄;) 1つはバチカン市国の「サン・ピエトロ大聖堂」に、もう1つはウィーンの「ホーフブルク宮殿」に保管されています。

 

■ウィーンのロンギヌスの槍
ゲガルド修道院とロンギヌスの槍
photo by:Saibo

 

アルメニアのロンギヌスの槍は、キリストを裏切ったことで有名なユダが持ち込んだとされています。ユダはこの地の異教徒に殺されてしまうのですが、その前にキリスト教徒を作ることに成功していて、彼らがここの洞窟に槍を隠しました。そして、上記のグレゴリウス司教が槍を手に入れ、アルメニアを世界初のキリスト教国家にしたというわけなんです(^^)

 

ちなみに、ゲガルド修道院の扉にあるのはレプリカで、本物は「世界最古の大聖堂」としてしられる「エチミアジン大聖堂(アルメニア)」に保管されています。

 

■エチミアジン大聖堂のロンギヌスの槍
ゲガルド修道院とロンギヌスの槍
photo by:Leon Petrosyan

 

ゲガルド修道院とロンギヌスの槍

 

そして、ガヴィットの奥にあるトンガリ帽子の建物が、ゲガルド修道院のメインとなる礼拝堂です。1215年に建てられました。小さな祭壇があり、石造りなので荘厳な空間になっています(,,゚Д゚)

 

 

 

こちらも「ガヴィット」とつながっている3つの部屋のうちの1つで、完全な岩窟教会です。1240年代に造られました。上記のとおり、グレゴリウス司教はここに聖なる泉が湧き出ていたことで洞窟教会を造りました。画面を左に回していただくと泉があり、床に水が流れ出ているのも分かります。病気やケガを治癒する力があると言われていて、皆さん飲んだり掛けたりしています(^^)

 

■ジャマトゥン

 

こちらも同じく「ガヴィット」とつながっている3つの部屋のうちの1つで、やはり完全な岩窟教会です。1283年に造られました。まずは「ジャマトゥン」と呼ばれる部屋が出てくるのですが、ここにはゲガルド修道院の代名詞とも言えるレリーフがあります。

 

ゲガルド修道院とロンギヌスの槍

 

何とも独特ですよね…( ̄□ ̄;) 首輪でつながれている2頭はライオンで、その間に羊を掴むワシがいます。これは、この修道院建設を主導した「プロシアン家」の家紋です。奥のスペースは食堂になっていて、床にはプロシアン家の石棺があります。そして右手に教会があります。

 

 

ここは装飾が素晴らしいので必見です(,,゚Д゚) ちなみに、壁に掘られた十字架はアルメニア聖教会でよく見られるもので「ハチュカル」と言います。ゲガルド修道院でも至るところで見ることができます。これらの岩窟教会はガルザックという建築家が約40年をかけて造ったそうです。

 

■ハチュカル
ゲガルド修道院とロンギヌスの槍

 

 

2階部分にある建物で、1288年に造られました。上記のジャマトゥンの上にあるので、このように呼ばれています。

 

 

床部分を見回していただくと、まず石棺が複数あると思います。ここは霊廟で、当時のアルメニア王家のメリク王子とグリゴール王子が眠っているそうです。また、中央の花のようになっている部分は、真ん中に穴が空いていて、そこにお賽銭のように小銭を入れるのが通例になっています。

 

 

画面をグーッとアップにしてみてください。木に何か白いものがたくさん付いてますよねΣ(・∀・;) これはハンカチで、木に巻き付けて願い事をすると叶うと言われています。絵馬のようなものですね。ぜひ何かしらの布を持っていってください。

 

 

以上になります(^^) 3ページに渡りアルメニアをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。まだ見ていないページがありましたら下記からご覧ください。

 

アルメニアは日本語で予約出来る現地ツアーもあります。詳細はこちらからご覧ください。

ゲガルド修道院とロンギヌスの槍

 

 

世界のすごい修道院

■サンガルガーノ修道院(イタリア)

photo by:fry_theonly

オルチャ渓谷にある修道院跡で「岩に刺さった聖剣」がありますΣ(゚∀゚ノ)ノ 詳細は下記からご覧ください。

「オルチア渓谷②観光の見どころ」徹底ガイド

■ペチェールシク大修道院(ウクライナ)

キーウの巨大な修道院で、敷地内の地下墓地には歴代の高名な僧たちがミイラとなって安置されていますΣ(・∀・;) 詳細は下記からご覧ください。

「キーウ②観光の見どころ」徹底ガイド

■メテオラ(ギリシャ)

ギリシャを代表する世界的観光地で、奇岩の上に複数の修道院が建てられています。詳細は下記からご覧ください。

「メテオラ①アクセスと概要」徹底ガイド

■レコレクシオン修道院(グアテマラ)

歴史上で複数回の大地震に襲われた古都・アンティグアにある「修道院の廃墟」です。地震で崩壊したままの姿が残されています。詳細は下記からご覧ください。

「アンティグア」徹底ガイド

■ストラホフ修道院(チェコ)

プラハにある修道院で、内部のフレスコ画が圧巻です。 詳細は下記からご覧ください。

「プラハ③旧市街以外の見どころ」徹底ガイド

■スメラ僧院(トルコ)

岩壁に張り付くようにして建てられた修道院で、2019年に修復が終わったので再び入れるようになっています。詳細は下記からご覧ください。

「スメラ僧院」徹底ガイド

■セナンク修道院(フランス)

プロヴァンス地方の代表的なラベンダーポイントの1つです。 詳細は下記からご覧ください。

「プロヴァンス」徹底ガイド

■モン・サン・ミシェル(フランス)

「西洋の驚異」と呼ばれる修道院で、フランスを代表する世界的観光地です。 詳細は下記からご覧ください。

「モン・サン・ミシェル③内部の見どころ」徹底ガイド

■リラ修道院(ブルガリア)

首都のソフィアから日帰りで行ける場所にあり、外壁を埋め尽くす見事なフレスコ画が有名です。詳細は下記からご覧ください。

「リラ修道院」徹底ガイド

■スナゴヴ修道院(ルーマニア)

ドラキュラのモデルとされるヴラド3世が埋葬されています。 詳細は下記からご覧ください。

「スナゴヴ修道院」徹底ガイド

■至聖三者聖セルギイ大修道院(ロシア)

セルギエフ・ポサドにあり、ロシア正教において最重要な修道院とされています。詳細は下記からご覧ください。

「セルギエフ・ポサド」徹底ガイド

 

世界には他にも魅力的な教会や修道院がたくさんあります。興味のある方は「世界のすごい教会・修道院総特集②」をご覧ください。当サイトで取り上げている教会や修道院の中から、特にすごい155ヶ所をテーマ別にご紹介しています(^^)

 

 

観光の基本情報

航空便例 ・日本-ドバイ(約11時間)

・ドバイ-エレバン(約3時間半)

ベストシーズン 春と秋
外務省 海外安全情報 アルメニア
ガイドブック コーカサス地方のガイドブック
ビザ 1年間で180日以内の滞在ならビザは不要
パスポート残存期間 帰国日まで有効なもの
時差 -5時間(サマータイム無し)
チップ 基本的には不要
日本への電話 00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。

例)03-9999-9999へかける場合
00+81+3+9999-9999

現地で使えるアルメニア語 ①おはよう。

Bari luys.(バリ ルイス)

 

②こんにちは。
Bari or.(バリ オール)

 

③こんばんは。
Bari yereko.(バリ イェレコー)

 

④ありがとう。
Šnorhakal yem.(シノルハカルテム)

 

⑤さようなら。
Nerec‘ek‘ inj. (ツテスチュン)

 

⑥はい・いいえ。
Ayo・Voč‘.(アヨー・ヴォチ)

電圧とプラグ 230V

アルメニア観光の基本情報

通貨 ドラム(通貨コード:AMD)で補助通貨はルマ(luma)。1ドラム=100ルマ。

 

日本大使館 HP

アルメニアの見どころ一覧

アルメニアの絶景

 

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