楽山大仏への行き方と見どころ

 

ラルンガル・ゴンパは世界最大の仏教学院で、標高4000mを超える高地に朱色の修行小屋が1万以上も立ち並んでいます。近くにある「アチェンガル・ゴンパ」と共に「秘境中の秘境」として旅行者に人気でしたが、現在は残念ながら行けなくなっています。

 

当サイトでは3ページに渡って特集しておりますので下記からごらんください。こちらのページは「ラルンガル・ゴンパ③中国の介入とアチェンガル・ゴンパ」になります(^^)

 

 

「ラルンガル・ゴンパ③中国の介入とアチェンガル・ゴンパ」:目次

グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m

 

中国の介入

 

ラルンガル・ゴンパは、インターネットが登場した1990年代後半から、コアな旅人に少しずつ知られていきました。2010年代に入ると、SNSが発達したことで広く知られていき、多くの観光客が訪れるようになります。

 

アチェンガルゴンパ

 

アチェンガルゴンパ アチェンガルゴンパ

 

観光客は、立ち入れる場所でマニ車を回し、寺院を見学し、丘の上から絶景を眺めました。チベット仏教特有の「五体投地」も見ることができました。

 

アチェンガルゴンパ

 

アチェンガルゴンパ アチェンガルゴンパ

 

ところが、規模が大きくなり過ぎたことで中国当局に目をつけられてしまいます。1999年に最初の立ち入り調査が行われると、2000年4月からは僧と尼僧に対し「再教育」が行われます

 

それ以降、中国は「社会の安定性の維持」や「住居の密集による火災の危険性」などを理由に、数千単位での人口制限と戸数制限を行っていきました。人口制限は「住民の追放」で、戸数制限は「住居の破壊」を意味します。

 

■倒壊した住居(2011年)

 

住民は屈せずに毎年1000以上の家を建てたのですが、中国が介入をやめないため人口は1万人ほどになってしまいました。

 

2016年にはチベット中央政府(亡命政府/ガンデンポタン)が国連に介入を要請し、欧州議会が中国を非難する緊急決議を採択したのですが、それでも中国が態度を変えることはなく、逆に外国人の立ち入りが禁止されるようになってしまいました。

 

■チベット中央政府のダライ・ラマ14世
アチェンガルゴンパ
photo by:christopher

 

具体的には、まず検問が行われています。そして、バスや乗り合いバスが外国人を乗せてくれません。近年、中国では日本人もスパイ容疑で逮捕されているので、観光が正式に可能になるまでは絶対に無理に行こうとしないでください。

 

アチェンガルゴンパ

 

さて、住居が破壊されたとなると、この赤い建物群が無くなってしまっているのか不安になります。2019年の段階では9割以上が残っていたという情報がありますが、現在は不明です。

 

 

アチェンガルゴンパ(亚青寺)

アチェンガルゴンパ 

 

こちらは主に尼僧が学んでいるゴンパで、1985年にケンポ・アチュ・リンポチェという高僧が設立しました。川が大きく蛇行する姿は麗江の「長江第一湾」に似ていますが、建物が密集していて標高が高いからか、より別天地感が強いです(,,゚Д゚)

 

アチェンガルゴンパ

 

男性の僧侶も暮らしていますが、川の内側の島のようになっている部分は尼僧のみが暮らしていて、観光客であっても女性しか入ることは出来ません。

 

アチェンガルゴンパ

 

こちらは中央の大通りで、電線が立っているのも見て取れます。住居は木製で、屋根の上に小さな瞑想部屋がチョコンと乗っかっています(^^)

 

アチェンガルゴンパ

 

川の内側から見ると、大きな建物は川の外側に集中していることが分かります。画面をグルっと回して周囲を見てみてください。

 

 

絶景ですねΣ(゚∀゚ノ)ノ こちらはミャンマーやタイで見られるような黄金のパゴタです。

 

アチェンガルゴンパ

 

しかし、上部にはネパールの「スワヤンブナート」や「ボダナート」のような目が光り輝いています(,,゚Д゚)

 

アチェンガルゴンパ

 

実は、中国の介入によってチベット仏教の本場は既にネパールに移っています。文化と宗教の破壊が着実に進んでしまっています(ノД`)

 

アチェンガルゴンパ

 

パゴタの下部にはマニ車が並んでいます。抑圧されながらも実直にマニ車を回し歩く僧侶の姿を見ると、胸が苦しくなる思いです。そして、ハイライトが丘の上の巨像からの眺めです。

 

アチェンガルゴンパ

 

丘の上までは徒歩になります。標高が約3900mなので、ゆっくりゆっくり登ってください。途中にもたくさんの住居が並んでいます。

 

アチェンガルゴンパ

 

なんとも非現実的な光景ですね(,,゚Д゚) こんな場所は世界でここだけです。そして、上に到着。アチェンガルゴンパの象徴的な景色を一望できます。

 

 

ここには2019年まで普通に観光で訪れることが出来ました。ラルンガル・ゴンパが2016年から入れなくなったこともあり、こちらを訪れる人も増えていました。しかし、2019年に外国人だけでなく中国人観光客も入れなくなってしまいました。

 

そして、2019年8月。信じがたいニュースが報じられました。

 

こちらをご覧ください。

 

アチェンガルゴンパ
出典:https://www.rfa.org

 

川の内側から大通りにかけて、全て住居が破壊され芝生になっています…。悪夢のような光景です…。

 

2018年の段階では全体で約2万人が暮らしていて、川の内側にも約1万2千人の尼僧が住んでいました。しかし、2019年の5月に中国当局の手が入り、少なくとも3000戸が破壊され、3500人がゴンパから追放されました。

 

アチェンガルゴンパ

 

現在、新疆ウイグル自治区への人権問題が取り沙汰されていますが、チベットも同様に苦しい状況に置かれています。一刻も早く状況が改善され、再び幻想的な姿を見れることを祈るばかりです。

 

こちらと同じく川が大きく蛇行している場所については「麗江③長江第一湾」のページなどに一覧を載せておりますので興味のある方はご覧ください。

 

 

以上になります(^^) 3ページに渡りラルンガル・ゴンパとアチェンガルゴンパをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。まだ見ていないページがありましたら下記からご覧ください。

 

四川省は日本語で予約出来る現地ツアーも多くあります。詳細はこちらからご覧ください。

ラルンガル・ゴンパへのアクセスと見どころ

 

 

世界の秘境の人里

島や諸島については「世界のすごい島&諸島総特集」をご覧ください。また「先住民族と触れ合える場所」については「ヒンバ族:徹底ガイド」のページなどに一覧を載せております(^^)

■ハバスパイ(アメリカ)

先住民のハバスパイ族が暮らす地域で、グランドキャニオンのサウスリムから西に約55km離れた場所にあります。美しい滝が複数流れる様子は、まさにアメリカンインディアンの聖地という感じです。詳細は下記からご覧ください。

「グランドキャニオン⑤ハバスパイ」徹底ガイド

■ムザブの谷とガルダイア(アルジェリア)

ムザブの谷は「アルジェリアの砂漠地帯に突如現れる5つの町の総称」で、その中心都市がガルダイアです。イスラム教徒以外はガイドを付けないと入ることすら出来ません。詳細は下記からご覧ください。

「ムザブの谷」徹底ガイド

■サン・イシドロ村(アルゼンチン)

そもそも秘境の「ウマウアカ渓谷」の中でトップクラスの秘境です。ウマウアカの町からバスで3時間かけて「イルーシャ村」へ行き、そこから3時間歩いてたどり着きます。詳細は下記からご覧ください。

「ウマウアカ渓谷③イルーシャ村&サンイシドロ村」徹底ガイド

■ラダック(インド)

かつて存在した「ラダック王国」の首都だった場所で、秘境中の秘境として旅人に人気があります。インドに属してはいますが完全にチベット文化圏なので、人々も大半がチベット民族です。詳細は下記からご覧ください。

「ラダック①アクセスと拠点の街」徹底ガイド

■中洞組(中国)

貴州省にあるミャオ族の村で、巨大な洞窟の中に約80人が暮らしています。詳細は下記からご覧ください。

「中洞組」徹底ガイド

■ラサ(中国)

チベット自治区の中心地で、鉄道の完成によって様変わりしてしまいましたが、それでも中国とは全く異なるルールが敷かれていて、十分に秘境といえる場所だと思います。詳細は下記からご覧ください。

「チベット自治区①アクセスと注意点」徹底ガイド

■カリマバード(パキスタン)

一般的には「フンザ」の名前で知られていて、昔から旅人の間で「ナウシカの風の谷のよう」と言われています。「桃源郷」と称されるほど美しい土地で、日本とも縁があります。詳細は下記からご覧ください。

「フンザ②観光の見どころ」徹底ガイド

■ダリエン国立公園(パナマ)

photo by:gailhampshire

1980年代に「パンアメリカハイウェイ」という幹線道路の建設が中断されたため「政府の目が行き届かない地域」になり、中米屈指の秘境となっていきました。エンベラ族などが今も暮らしています。詳細は下記からご覧ください。

「ダリエン国立公園」徹底ガイド

■カナイマ村(ベネズエラ)

エンジェルフォールの拠点になる村で、セスナでないとアクセス出来ない秘境です。学校や幼稚園などもあります。詳細は下記からご覧ください。

「エンジェルフォール①カナイマまでのアクセス」徹底ガイド

 

世界には他にも魅力的な街や村がたくさんあります。興味のある方は「世界のすごい街や村総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げている場所の中から、特にすごい151ヶ所を9つのエリアに分けてご紹介しています(^^)

 

 

観光の基本情報

航空便例 日本-成都(約5時間半)
ベストシーズン 6月~8月
外務省 海外安全情報 中華人民共和国
ガイドブック 中国のガイドブック

中国の指差し会話帳

ビザ 15日以内の観光は不要。ビザ取得で30日まで滞在可。
パスポート残存期間 60日以上が望ましい。
時差 ・全国共通で-1時間

・サマータイム:無し
※新疆ウイグル自治区は非公式の「新疆時間(北京-2時間)」あり。

チップ 無し
日本への電話 00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。

例)03-9999-9999へかける場合
00+81+3+9999-9999

現地で使える中国語 ②こんにちは。

你好.(ニーハオ)

 

③こんばんは。
晚上好.(ワンシャンハオ)

 

④ありがとう。
谢谢.(シエ シエ)

 

⑤さようなら。
再见.(ザイジィェン)

 

⑥はい・いいえ。
是・不是.(シー・ブーシー)

 

⑦~へ行きたい。
我要去~.(ウォ ヤオ チュィ~)

 

⑧これがほしいです。
我要这个(ウォ ヤオ ジェガ)

 

⑨これはいくらですか?
这个多少钱?(ヂァ グァ ドゥォ シャオ チィェン?)

 

⑩値下げしてくれませんか?
便宜一点(ビエンイー イーディエン)

電圧とプラグ ・220V

・Oが基本でB、Cなどもある。
コンセントタイプ

通貨 人民元(通貨コード:CNY/RMB、記号:¥)で、読み方は「Yuan」。補助通貨は「角(Mao)」と「分(Fen)」。1元=10角=100分。

 

日本大使館 HP

中国の絶景一覧

中国の絶景

 

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