ヒンバ族は「世界一美しい裸族」と呼ばれていて、赤土を塗って真っ赤になった肌と髪の毛が有名です。ナミビアの奥地まで村を探しに行く方法から、首都のウィントフックで会う方法まで詳しくご紹介します(^^)
「ヒンバ族」徹底ガイド:目次
1・拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
1-1:オプウォ
1-2:オウチョ
2・ヒンバ族の居住地
2-1:オプウォから村を探しに行く
2-2:観光村に行く
2-3:ウィントフックで会う
3・ヒンバ族の女性達
4・虐殺の歴史
5・ヘレロ族とデンバ族
6・世界の先住民族と触れ合える場所
7・観光の基本情報
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
photo by:Pavel Spindler
オプウォはナミビアの最北西部に広がる「クネネ州(カオコランド)」の州都です。人口は約2万人。
最寄りの空港はオンダングワ空港(OND)。首都のウィントフックとのみ就航しています。格安航空券はこちら。ただ、オプウォまでは約250km離れています。グーグルマップを見ると町の近くに「オプウォ空港」というのがありますが、元々プライベート空港で、現在は実質使われていないようです。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
photo by:Hp.Baumeler
オウチョは、レンタカーで自由にゲームサファリが楽しめる「エトーシャ国立公園」の拠点として知られていて、サファリ前に準備をする観光客で賑わっています。人口は約9000人。
最寄りの空港はウィントフック空港(WDH)。国内外合わせて12都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちら。空港から市内への移動は「ナミブ砂漠①アクセスとデッドフレイ周辺」をご覧ください。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨はナミビア・ドル(通貨コード:NAD、記号:N$)で、補助通貨は「セント(¢)」。1ナミビア・ドル=100セントで、本日のレートはこちら。
ヒンバ族はカオコランドと呼ばれるクネネ州(地図の少し明るくなっている部分)に広く居住しています。人口は約5万人と言われていて、多くはカオコランドの奥地で遊牧民として暮らしています。会える場所は複数あるので、全てご紹介します。
出典:「クレイジージャーニー」TBS
ヒンバ族が日本で広く知られるようになったのは2016年のこと。写真家のヨシダナギさんが訪れ、女性たちの写真撮影に成功した様子がTBSの「クレイジージャーニー」で放送され一躍話題となり、日本からも多くの観光客が行くようになりました。
ヨシダさんは、オプウォからさらに奥(赤)に進んでヒンバ族の村を発見し、そこから関係性を築いて撮影していました。この形で行きたい場合、オプウォでガイドを雇う必要があります。上記のとおりヒンバ族は遊牧民なので、決まった居住地があるわけではありません。
そのためガイドを雇わないと、そもそもたどり着けないんです。なにせ現地はこんな感じです。画面をグルッと回して周囲を見てみてください。
秘境ですね(,,゚Д゚) ちなみに、画面中央にキリンの群れが小さく写っているので、グーッとアップにしてみてください。
ガイドは宿で手配出来るほか、町のスーパーマーケット付近に行くとガイド達が観光客を待っているので、そこで交渉してください。ヒンバ族の村のほか、ヘレロ族、デンバ族の村にも行くのが普通で、料金は500~1000N$を目安にしてください。
■スーパーマーケット
オプウォから奥に行くとなると時間と費用が結構かかります。そこで、オウチョ(青)から車で約2時間の場所にある「カマンジャブ」(緑)という町の、ヒンバ族の村「Otjikandero Himba Orphan Village」へ行くという方法もあります。
画面中央の奥の方で、木の前に3人座っているのが見えるでしょうか。ちょっと遠くて分かりづらいですがヒンバ族の方だと思われます。ここはヒンバ族の孤児のためにつくられた村で、現在は90人ほどが暮らしていて、実質的に観光村として機能しています。
入場料は約250N$で、ガイドがヒンバ族の文化を解説してくれます。オプウォの奥地へ行っても見学する内容は同じなので「ヒンバ族の村に行ければいい」という人はこちらで良いと思います(^^)
また、あまり知られていませんが、実は首都のウィントフック(紫)でも出会えます。ヒルトンホテル横のクラフトマーケットで土産物を売っていて、商品を購入すると写真を撮らせてもらえます。
格好は同じなので、単に会いたい・写真を撮りたい、ということであればウィントフックで十分だと思います。一緒に撮るのもOKです(^^)
ヒンバ族の女性達
photo by:Mike&Clare
ヒンバ族の女性の髪型は初潮前後で大きく変わります。初潮を迎える前の髪型は「オゾンダト(ozondato)」と呼ばれるシンプルなもので、髪を2つにまとめるだけで赤くもありません。そして、初潮を迎えると大人の女性の髪型にしていきます。
この独特な赤い塗料は「オカ」と呼ばれます。赤土と牛の脂肪を混ぜて作ったもので、これを体全体に塗り込んでいるので真っ赤な肌になっています。最近では牛の脂肪ではなくワセリンを使うことも多いそうです。ヒンバ族の女性は生涯水で身体を洗うことがないため、この塗料で日焼け、乾燥、虫刺されなどから肌を守っています(,,゚Д゚)
非常に長い髪ですが、これは地毛ではなく動物の毛で作ったエクステです。それをオカで固めて3日かけて髪型を完成させます。これも最近ではスーパーマーケットで購入できる人毛のエクステに変わってきているようです。
やはり「流行り」もあって、実は定期的に違う髪型になっているんだそうです(^^) ちなみに頭の上に乗っているのは柔らかくした羊の革です。そして、もう1つ彼女たちの生活に欠かせないものが「お香」です。下の動画は実際の様子が映っているのでご覧ください。
「生涯水で身体を洗わない」と聞くと、どうしても「臭くならないんだろうか…?」と疑問が出ますよね(^^;) でも臭くないんです。彼女たちは、このお香を1日2回身体にあてて消臭しています。
また、アフリカの先住民族の女性たちは、よく見るとアクセサリーを多数身につけています。ヒンバ族も同様でアクセサリーによって色々なことが分かるようになっています。
代表的なのが足のアクセサリーです。実は「縦の線」が「子供の数」を表しています。また、そもそも多くのアクセサリーを付けているのは既婚女性だけで、未婚女性がそうすることは許されていないそうです。
ちなみに男性のファッションは意外に普通です(^^;) 昔は男性もオカを塗っていましたが現在は普通に洋服を着ています。仕事は放牧が本来ですが町で普通に働く人もいます。
photo by:Stralitzia
男性は所有する牛の数で経済力を示し、5頭以上所有すると結婚することが許されます。また、一夫多妻制が認められていて、牛を10頭以上所有すると2人目の妻を持つことができます。
ナミビアでは1904~1907年にかけて、20世紀最初のジェノサイド(大量虐殺)が起こりました。「ヘレロ・ナマクア虐殺」と呼ばれる、ドイツ軍による先住民族の虐殺で、約6万人のヘレロ族と約1万人のナマクア族が犠牲になりました。
その際、ドイツに従って西洋文化を受け入れたのが現在のへレロ族で、従わなかったためさらに迫害されることになったのが現在のヒンバ族です。つまりルーツは同じということです。ヒンバ族が過酷なカオコランドの地で暮らしているのは、望んでの移住ではなく「追いやられた」という歴史があるわけです。
さらに、1980年代に干ばつや内線が起こり、家畜は死に絶え周辺の治安も悪化しました。ヒンバ族は細々とした放牧生活すら満足に出来なくなり、少しずつ都市部に出ていくことになります。オプウォやウィントフックの町中にヒンバ族の姿があるのはそのためです。
こちらがヘレロ族(Herero)です。ナミビア、ボツワナ、アンゴラに居住していて、横長の帽子が最大の特徴です。
photo by:BigSugarDaddy
こちらはゼンバ族(zemba)です。前髪を黒く固めていて帽子のようになっているのが特徴です。アフリカの少数民族は本当に様々ですね。
以上になります。世界一美しい裸族・ヒンバ族。ぜひ会いに行ってみてください(^^)
日本語で予約出来る現地ツアーもあります。詳細はこちらからご覧ください。
■ピグミー族の村(ウガンダ) |
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ピグミー族は成人になっても身長が150cmに満たない部族で、ウガンダのフォートポータル近郊の村で触れ合うことができます。詳細は下記からご覧ください。 |
■オモ川流域の少数民族(エチオピア) |
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エチオピア南部の「オモ川流域」には、たくさんの個性的な少数民族が暮らしています。当サイトでは4ページに渡って特集しておりますので下記からご覧ください。 |
■首長族の村(タイ) |
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テレビなどで一度は見たことがあるであろう首長族。正しくは「パドゥン・カレン族」といって、タイとミャンマーに居住しています。詳細は下記からご覧ください。 |
■雲南民俗村(中国) |
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![]() photo by:Arian Zwegers |
雲南省は中国南西部にあり、ミャンマーやラオスと国境を接する山岳地帯で、25の少数民族が暮らしています。雲南民俗村では全ての民族と触れ合うことができます。詳細は下記からご覧ください。 |
■ラップランドのサーミ人の村(ノルウェー) |
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スカンディナビア半島の北部にはラップランドと呼ばれるエリアが広がっていて、サーミ人が居住しています。ノルウェーのトロムソなどでは文化体験ツアーが行われています。詳細は下記からご覧ください。 |
■エンベラ族の村(パナマ) |
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![]() photo by:Ken Mayer |
エンベラ族はパナマを中心に居住している先住民族で、パナマシティから体験ツアーが出ています。詳細は下記からご覧ください。 |
■ハイランドショー(パプアニューギニア) |
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「地球最後の秘境」と称される国・パプアニューギニアの「先住民族の舞踏祭り」のことです。詳細は下記からご覧ください。 |
■マスクフェスティバル(パプアニューギニア) |
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パプアニューギニアには500を超える先住民族が存在していて、それぞれに奇抜な仮面が受け継がれています。マスクフェスティバルは、それらを一挙に見られる大興奮の祭りです。詳細は下記からご覧ください。 |
■イフガオ族の棚田(フィリピン) |
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![]() photo by:Renzelle Mae Abasolo |
フィリピンのルソン島には世界遺産に登録されている「コルディリェーラの棚田群」があります。バナウェのビューポイントでは先住民の「イフガオ族」が記念写真に応じてくれます。詳細は下記からご覧ください。 |
■ボルネオ島のイバン族の村(ブルネイ) |
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![]() photo by:Thomas Wanhoff |
イバン族はボルネオ島の先住民族で、ロングハウスという独特な伝統住居に住んでいます。詳細は下記からご覧ください。 |
■ムーカンチャイ(ベトナム) |
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「ベトナムで最も美しい」と言われる棚田があり「ベトナムの隠れた宝石」と呼ばれています。「青モン族」がホームステイを行っていて、伝統料理を味わったり農業体験をすることができます。詳細は下記からご覧ください。 |
■チチカカ湖(ペルー・ボリビア) |
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ペルーとプーノにまたがる広大な湖で、その中の島では先住民族がホームステイをさせてくれます。詳細は下記からご覧ください。 |
■ドゴン族の村(マリ) |
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ドゴン族はマリの先住民族で、高さ500mの断崖周辺に居住しています。「住居」「仮面」「ダンス」「彫刻」「漁」「神話」など多くの見どころがあり、当サイトでは3ページに渡って特集しておりますので下記からごらんください。 |
■インレー湖(ミャンマー) |
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ミャンマーを代表する観光地で、インレー湖伝統の足漕ぎ漁を見ることが出来ます。また、ミャンマーに住む首長族が観光用に「出張」してくれているので出会うことができます。詳細は下記からご覧ください。 |
航空便例 | ・日本-ドバイ(約11時間)
・ドバイ-アジスアベバ(約4時間) |
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ベストシーズン | 通年 |
外務省 | 海外安全情報 ナミビア |
ガイドブック | 南部アフリカのガイドブック |
ビザ | 90日以内の観光はビザ不要 |
パスポート残存期間 | 入国時6ヶ月以上 |
時差 | -7時間(サマータイム無し) |
チップ | ・レストラン:10%程度
・ポーターやベッドメイキング:5~10ナミビアドル |
日本への電話 | 00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
公用語 | 英語 |
電圧とプラグ | 220V
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通貨 | ナミビア・ドル(通貨コード:NAD、記号:N$)で、補助通貨は「セント(¢)」。1ナミビア・ドル=100セント。
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日本大使館 | ・HP |
ナミビアの絶景一覧 |
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