サウスジョージア島はキングペンギンの世界最大のコロニーで、なんと15万羽が集まっている場所もあります。他にもクジラ、ゾウアザラシ、オットセイ、アホウドリなどが見られ、多くのクルーズツアーが催行されています(^^)
「サウスジョージア島」徹底ガイド:目次
1・拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
1-1:プンタ・アレーナス
1-2:ウシュアイア
2・サウスジョージア島の概要とアクセス
3・ペンギン
3-1:概要
3-2:ソールズベリー平野
3-3:セント・アンドリューズ湾
3-4:ゴールド・ハーバー
4・廃墟
5・氷山
6・世界のペンギンスポット
7・観光の基本情報
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
プンタ・アレーナスは南部パタゴニアを代表するチリの観光都市で、かの有名な「マゼラン海峡」に面しています。古くから寄港地として栄えたため、僻地にありながら国際都市の雰囲気が感じられるのが魅力です。人口は約12万7千人。
最寄りの空港はプンタ・アレーナスの「プレジデンテ・カルロス・イバニェス・デル・カンポ国際空港」(PUQ)。国内外合わせて8都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。空港から市内への移動などは「マグダレナ島:徹底ガイド」をご覧ください。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨はチリ・ペソ(通貨コード:CLP、記号:$)。補助通貨は「センターボ(¢)」ですが使われていません。1ペソ=100センタボスで、本日のレートはこちら。
ウシュアイアはアルゼンチンの都市で世界最南端として有名です。ブエノス・アイレスから南に3250km離れていて、元々は犯罪者の流刑地として町が造られていきました。夏でも15度前後ですが、冬は意外に寒くならず最低気温は-2℃くらいです。人口は約7万人。
最寄りの空港は「ウシュアイア=マルビナス・アルゼンチン国際空港」(USH)。国内の6都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。空港から市内への移動などは「ウシュアイア:徹底ガイド」をご覧ください。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨はアルゼンチン・ペソ(通貨コード:ARS、記号:$)。補助通貨は「センターボ(¢)」ですが、ほとんど使われていません。1ペソ=100センタボスで、本日のレートはこちら。
サウスジョージア島の概要とアクセス
■北海道の函館周辺との比較
サウスジョージア島は「地球上で到達が最も困難な場所の1つ」と言われていて、アルゼンチンの南部パタゴニア地方から東に約500km離れた「フォークランド諸島」から、さらに1390kmも東に離れていますΣ(゚∀゚ノ)ノ 全長約167km、最大幅約37kmで、面積は鳥取県とほぼ同じ3528km²です。
photo by:Apcbg
1675年にロンドンの商人アンソニー・デ・ラ・ロシェが発見し、1775年にはジェームズ・クックが到達してイギリス領を宣言しました。長らく捕鯨で栄えましたが、1982年のフォークランド紛争後に捕鯨は禁止となり定住者は激減。現在は最大の町であるグリトビケンに20~30人が暮らしていますΣ(・∀・;)
・赤:プンタアレーナス
・青:ウシュアイア
・緑:マウント・プレザント(フォークランド諸島)
・紫:グリトビケン(サウスジョージア島)
アクセスはフォークランド諸島のマウント・プレザント(緑)から船になります。そこまでは、プンタアレーナス(赤)からだと週1便の飛行機になり、ウシュアイアからだと船になります。旅行者ではなく冒険者と呼ばれる人たちは、マウント・プレザントの東にある「スタンレー(Stanley)」からヨットで目指すそうですΣ(゚Д゚)
ウシュアイア発だと2~3週間の旅程となり、プンタ・アレーナス発だとマウントプレザントから約1週間の旅程になります。ちなみに、マウントプレザントからサウスジョージア島までは片道約2日です。シーズンは夏にあたる10月~3月で、特に12月~2月がベストシーズンになります。
いずれにしてもアクセスはツアーになり、南米まで自分でいくか全て含めるかで値段は変わってきます。長期旅行者であれば南米発で旅程を組めるので少し安くなると思いますが、何せ極地を船で周るので時間とお金がかかります。自然と年配者の団体ツアーが多くなるので、実は若者より年配者の方が極地に行っているわけですね(^^)
とはいえもちろん若者にもオススメです。極地特有の壮大な絶景が広がっているので、登山やトレッキングをすれば、地球の原風景を一望することができます(*´ω`*) 画面をグルっと回して周囲を見てみてください。
通貨はフォークランド諸島の独自通貨である「フォークランド諸島ポンド(通貨コード:FKP、記号:£)」が使われていて、補助通貨はペニー(p)。1ポンド=100ペニーで本日のレートはこちら。
サウスジョージア島に行く目的は、とにかくペンギンです(*´ω`*) 世界に18種いるペンギンのうち2番目に大きな「キングペンギン(オウサマペンギン)」をはじめとし、「マカロニペンギン」や「ヒゲペンギン」なども巨大な群れを形成しています。
■マカロニペンギン ■ヒゲペンギン
photo by:Jerzy Strzelecki
キングペンギンの主な営巣地はこちらです。
・赤:ソールズベリー平野
・青:セント・アンドリューズ湾
・緑:ゴールド・ハーバー
スゴいですねΣ(゚∀゚ノ)ノ サウスジョージア島で2番目に大きな営巣地で、約6万羽が生息しています。
「ベイ・オブ・アイル(Bay of Isles)」という湾から平野が広がっていて、海沿いからペンギンの山となっています。
この平野は景色が非常に良いので、サウスジョージア島屈指の観光地でもあります。特に面白いのがこちら。
「………えっΣ( ̄□ ̄;)」という感じですよね。なんとアザラシなどは人間がいない快適自由空間であれば陸まで生息地になるようです。サウスジョージア島はペンギンの他にも、10万頭のナンキョクオットセイや4万羽のアホウドリ、巨大なゾウアザラシやクジラなどが生息していて「南極のガラパゴス」とも呼ばれています。
サウスジョージア島最大の営巣地で、なんと15万羽が生息しています(,,゚Д゚) ちなみに、良く見ると茶色いペンギンがたくさんいるのが分かります。
これは赤ちゃんです。可愛すぎますね(*´ω`*) ここで少しキングペンギンの生態をご紹介します。キングペンギンは、南極に生息するコウテイペンギンに次いで2番目の大きさのペンギンです。コウテイペンギンよりも暑さに強いため世界中の動物園で飼育されています。
12月から1月にかけて繁殖が行われ、1羽のメスが1つの卵を産みます。巣は作らず、足の間の「抱卵嚢(ほうらんのう)」という厚い皮をかぶせて温めるので、ただずーっと立ってるように見える、ペンギン独特の景観が生まれます。
孵化してから1ヶ月半ほどは親の足下で育ちますが、それ以降は「クレイシ」と呼ばれるヒナの群れに混ざります。10ヶ月ほど経つと羽毛が取れて大人の姿に変貌しますが、2月より前に生まれたヒナでないと冬を越せずに死んでしまうそうです(ノД`)
もはや同じ生き物とは思えません…( ̄▽ ̄;) 大自然の神秘という感じですね。
こちらにもキングペンギンが巨大な群れを形成しています。画面をグルっと回して周囲を見てみてください。右奥の方に茶色い子供たちがたくさんいます(^^)
1775年にイギリスが領有を宣言して以来、多くの人間がオットセイ、アザラシ、クジラを捕らえるためにやってきました。20世紀初頭には人口も700人を超え、多くの捕鯨基地が造られて、約18万頭ものクジラが捕獲されたそうです。
これらの目的は肉ではなく油の精製にありました。現在、油と言えば石油をイメージしますが、それは実は1960年代以降の話で、それまでは油と言えば鯨油(げいゆ)が中心でした。例えば最大のシロナガスクジラ1頭からは15トンもの鯨油を造ることができるそうですΣ(゚∀゚ノ)ノ 特に欧米において一大産業として発展しました。
クジラは大きく2種類に分かれていて、マッコウクジラのように歯がある「ハクジラ」と、ザトウクジラのように歯がない「ヒゲクジラ」がいます。ハクジラから精製される「マッコウ油」は工業用に、ヒゲクジラから精製される「ナガス油」はマーガリンなどの食用にも利用されました。
皮下脂肪が主な材料ですが、内臓や骨からも抽出することが出来ました。当然クジラごと本国に運ぶようなことはせず、現地に製油所が造られたのですが、それが現在廃墟となって残っているわけなんです。
トコトコと歩くペンギンたち。非現実的でディストピア感あふれる光景です( ̄▽ ̄;) 製油所の他にも、船や飛行機の残骸などを見ることができます。
上記のとおり、サウスジョージア島は南極の方が近いため、多くの氷塊が流れてきます。ツアーではカヤックに乗り換えて間近で見ることもできます(*´ω`*)
ただ、温暖化の影響が深刻で、2017年に南極の棚氷から分離した「A68」という全長150kmもの巨大氷山が、2020年の12月にサウスジョージア島から45kmの位置まで接近しました。これはどうやら無事通り過ぎてくれるようなのですが、仮に衝突すれば、ペンギンやアザラシなどがエサを獲りに行く際の障害となり、生態系に大きな影響が出ると見られています。
以上になります。世界最大級のペンギン営巣地・サウスジョージア島。ぜひ行ってみてください(^^)
■ビーグル水道(アルゼンチン) |
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世界最南端の町として知られるウシュアイアにある海峡で、マゼランペンギンが生息する「ペンギン島」は南米三大ペンギン営巣地の1つに数えられています。詳細は下記からご覧ください。 |
■プンタ・トンボ(アルゼンチン) |
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南米三大ペンギン営巣地の1つに数えられていて、その数はなんと100万羽以上と言われています。詳細は下記からご覧ください。 |
■バルトロメ島(エクアドル) |
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ダーウィンが進化論を提唱したガラパゴス諸島では、ガラパゴスペンギンとのスノーケリングが楽しめます。詳細は下記からご覧ください。 |
■フィリップ島(オーストラリア) |
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エサを獲り終わったフェアリーペンギンたちが列をなして巣に戻ってくる「ペンギンパレード」で有名です。ブリスベンから日帰りで簡単に行くことが出来ます。詳細は下記からご覧ください。 |
■マグダレナ島(チリ) |
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南米三大ペンギン営巣地の1つに数えられていて、12~15万羽と言われるマゼランペンギンが生息しています。詳細は下記からご覧ください。 |
■ハリファックス島(ナミビア) |
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アフリカ南部に位置するナミビアの海岸近くにある島で、ケープペンギンが生息しています。詳細は下記からご覧ください。 |
■モエラキ・ボールダーズ(ニュージーランド) |
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「丸い岩」がゴロゴロ点在している海岸で、野生の「イエロー・アイド・ペンギン」を見ることができます。詳細は下記からご覧ください。 |
■ボルダーズ・ビーチ(南アフリカ共和国) |
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ケープタウン郊外にあるビーチで、こちらもケープペンギンが生息しています。詳細は下記からご覧ください。 |
世界には他にも魅力的な動物スポットがたくさんあります。興味のある方は「世界のすごい動物スポット総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げている場所の中から、特にすごい162ヶ所を18のテーマに分けてご紹介しています(^^)
航空便例 | ・日本-ニューヨーク(約12時間半)
・ニューヨーク-サンティアゴ(約10時間半) |
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ベストシーズン | 12月~2月 |
外務省 | 海外安全情報 南米大陸 |
ガイドブック | 南極のガイドブック |
ビザ | ■イギリス
6ヶ月以内の観光はビザ不要
■チリ
■アルゼンチン |
パスポート残存期間 | ■イギリス
帰国時まで有効なもの
■チリ
■アルゼンチン |
時差 | ■サウスジョージア島
-11時間(サマータイム無し)
■チリ
■アルゼンチン |
チップ | クルーズ船のスタッフに対して1日約10US$のチップを払うのが通例 |
日本への電話 | チリやアルゼンチンからの場合、00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
通貨 | ■サウスジョージア島
フォークランド諸島ポンド(通貨コード:FKP、記号:£)で補助通貨はペニー(p)。1ポンド=100ペニー。
■チリ
■アルゼンチン |
電圧とプラグ | ■チリ
220V
■アルゼンチン |
イギリスの絶景一覧 |
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