イラクはサダム・フセインや湾岸戦争など、とにかく危ないイメージがあります。実際、現在は観光出来る状態ではないですが「もし、安心してイラクを観光できる日が来たら」ということで、主な見どころを3ヶ所ご紹介します(^^)
「イラクの観光の見どころ」徹底ガイド:目次
1・イラクってどんな国?
2・拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
3・空港から市内への移動
4・イラクの見どころ一覧
5・アルシャヒード・モニュメント
6・ウルのジグラット
7・ジャリル・ハヤット・モスク
8・中東のすごいモスク
9・観光の基本情報
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
イラクってどんな国?
■バビロンの想像図
イラクは四大文明の1つであるメソポタミア文明が興った土地で、旧約聖書に登場する「バビロン」や、中学の社会の教科書で見たことがある「ウルのジグラット」など、魅力的な古代遺跡がたくさんあります(*´ω`*) 面積は日本の約1.2倍にあたる43.8km²で、首都はバグダッド。人口は約3965万人で、実はキリスト教徒も存在します。
メソポタミア文明の後は、ペルシャ、ギリシャ、イスラム勢力、モンゴル帝国、オスマン帝国と支配されていき、20世紀にはイギリスが占領しました。現在のイラクは「イラク共和国」の「第4共和政」という時代で、有名なサダム・フセインは「第3共和政」の大統領でした。
■湾岸戦争
1990年、フセインは昔からイラクと摩擦があったクウェートへ侵攻しました。すると翌年にはアメリカを中心とする「多国籍軍」が起こり、イラクとの「湾岸戦争」が勃発。これは約1ヶ月で多国籍軍の勝利に終わり、フセインは15年後の2006年に処刑されました。
現在の状況はというと、まず2021年7月にはバグダッドで自爆テロが起きています。なので、観光は残念ながら未だ不可能です(T^T) そして、12月にはアメリカ軍が「イスラム国を掃討するためのイラクでの戦闘」を終了しました。ただ、アフガニスタンとは異なり、治安維持のために駐留は継続しています。
拠点の街はバグダッド。イラクの首都であり最大の都市です。762年に建設され、当時で既に人口が150万人を超えていて、唐の都・長安と並ぶ世界最大の都市でした。「アラジン」や「シンドバッドの冒険」などアラビアンナイトの舞台としても定番で、ドラえもんの映画「のび太のドラビアンナイト」でも描かれていました。現在の人口は約714万人。
最寄りの空港はバグダッド国際空港(BGW)。国内外合わせて約20都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨はイラク・ディナール(通貨コード:IQD、記号:ع.د)。補助通貨はフィルス(Fils)で、1イラク・ディナール=1000フィルスなので注意してください。本日のレートはこちら。
空港から市内への移動
photo by:Jim Gordon
空港は市内中心部から西に約17km離れています。市内への移動方法はタクシーで、所要時間は約30分、料金は50~65US$です。
イラクの主な見どころを3ヶ所厳選しました。アイコンをクリックすると名前と写真が表示されます。
アルシャヒード・モニュメント
photo by:Mimi.arashi
1980年9月22日、中東ではイラン・イラク戦争が勃発しました。古来より続く「アラブ vs ペルシャ」「シーア派 vs スンニ派」の戦争で、1988年8月20日まで行われました。このモニュメントが造られたのは、その最中の1983年のことで、戦争で亡くなった兵士に捧げられたため「殉教者の記念碑」とも呼ばれています。画面をグルっと回して周囲を見てみてください。
巨大なモモみたいですね…高さは40mにもなります。デザインしたのはイランの建築家、イスマイル・ファタ・アル・ターク氏。モニュメントの下には直径190mの円形の土台があり、その周りには人口湖が広がっています。
モモの下には美術館、図書館、カフェ、展示ギャラリーなども入っています。湖の周辺には遊園地などもあり全体で1つの観光地という感じですね(^^) バグダッド市内にあり、中心部からは北東に約10km離れていて、タクシーで約20分です。1986年に発行された25ディナール紙幣のデザインにも採用されています。
世界の面白いデザインの建物については「世界の変わった外観の建物総特集」をご覧ください。
社会の教科書で一度は見たことがある「ジグラット」。メソポタミア文明を代表する巨大建築物で、紀元前3000年頃から造られるようになりました。エジプトのピラミッドと異なり「日干し煉瓦」が積み重ねられていて、現在約20のジグラットがイラク周辺に残されています。
ただ、さすがにほとんどは原型を留めておらず観光で見るには値しません。そんな中で有名なのが、「世界最大のジグラット」であるイランの「チョガ・ザンビール」と、「最も保存状態の良いジグラット」であるウルの「エ・テメン・ニグル」になります(^^)
■エ・テメン・ニグル
バグダッドからは南東に約350km離れています。造られたのは紀元前2100年頃で、完成まで1500人がかりで5年を要したそうですΣ(゚∀゚ノ)ノ ただ、建造の明確な目的は未だに分かっていません。横64m、奥行き45m、高さ30mで、上部には神殿があったと考えられています。
■復元図
正面と左右に見事な階段がありますが、現在は残念ながら登れません(ノД`) このジグラットは1850年にイギリスの地質学者ウィリアム・ロフタスが発見しました。当時は砂に埋れていたそうです。
■ウィリアム・ロフタスのスケッチ
こんな遺跡を発見したら大興奮だったでしょうね( ̄▽ ̄;) そして1980年代にサダム・フセインが本格的な修復を行って今に至ります。ちなみに、イランのチョガ・ザンビールも迫力があります。
■チョガ・ザンビール
こちらは紀元前1250年頃に造られていて、大きさは縦・横105.2m、高さ53mにもなります。もはやピラミッドと遜色ないですよね(,,゚Д゚)
バグダッドから北に約370km離れた「アルビール」という街にあります。アルビールは北部の中心地で、空港もある大都市です。人口は約150万人。バグダッドに比べると治安が回復していて、2017年には日本の領事事務所も置かれました。石油資源も豊富で、ドバイの企業が開発に踏み切っていることから「第2のドバイ」とも呼ばれていますΣ(゚∀゚ノ)ノ
■アルビールの城塞
街の中央は世界遺産の「アルビールの城塞」があり、ここから北東に約2km歩くとジャリル・ハヤット・モスクがあります。
周辺では最大のモスクで、エジプトのカイロにある「ガーマ・ムハンマド・アリ」や、トルコのイスタンブールにある「ブルーモスク」を参考に造られているため、非常にフォトジェニックな外観になっています。
まだ新しいモスクで、完成したのは2007年です。それでは中に入ってみましょう(^^)
キレイですね(,,゚Д゚) 壁一面のタイル装飾、床全面に敷き詰められた絨毯、複数のドームが組み合わさった天井など見応えタップリです。特にスゴイのが中央の「七色のシャンデリア」です。なかなか見ない代物ですよね。画面をズームして細部を見てみてください。
面積は15000m²で、1500~2000人を収容できるそうです。夜にはライトアップされて幻想的な空間になります。
以上になります。古代メソポタミア文明の舞台であるイラク。いつか安心して行ける日が来ると良いですね(^^)
■シェイク・ザーイド・グランド・モスク(アラブ首長国連邦) |
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2007年にアブダビに完成した、世界で6番目に大きなモスクです。詳細は下記からご覧ください。 |
■イスファハーン(イラン) |
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「ここには世界の半分がある」と称されたイマーム広場を中心に、美しい青タイルを基調としたイスラム建築の傑作が並びます。詳細は下記からご覧ください。 |
■マスジェデ・ナスィーロル・モスク(イラン) |
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シーラーズのシンボルともいえるモスクで、その美しさから「ローズモスク」「ピンクモスク」とも呼ばれています。詳細は下記からご覧ください。 |
■シャー・チェラーグ廟(イラン) |
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同じくシーラーズにあります。「廟」が付いていますがモスクという認識で良いみたいです。内部がスゴすぎることで有名です。同じページに記載しておりますので下記からご覧ください。 |
■スルタン・カブース・グランド・モスク(オマーン) |
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オマーン最大のモスクで、2001年に完成しました。6500人を収容出来る大礼拝堂は圧巻です。詳細は下記からご覧ください。 |
■ステート・グランド・モスク(カタール) |
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カタール最大のモスクで2011年に完成しました。屋根のドームはなんと99個あります。詳細は下記からご覧ください。 |
■クウェートシティ(クウェート) |
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クウェートの首都で、クウェート最大の「グランドモスク」や、不思議な形をした「シェイク・ファティマモスク」などがあります。詳細は下記からご覧ください。 |
■マスジド・ハラーム(サウジアラビア) |
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イスラム教最大の聖地です。イスラーム暦の12月8日~12日には「ハッジ」という大巡礼が行われ、世界中から300万人以上といわれる信者が集まります。詳細は下記からご覧ください。 |
■メディナ(サウジアラビア) |
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メッカに次ぐイスラム教第2の聖地で「預言者のモスク」や「クバー・モスク」が有名です。詳細は下記からご覧ください。 |
■イスタンブール(トルコ) |
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古代から世界史の中心地の1つで、ブルーモスクこと「スルタン・アフメット・ジャーミー」や、紆余曲折を経てモスクに戻った「アヤソフィア・ジャーミー」など、スケールの大きなモスクが並んでいます。詳細は下記からご覧ください。 |
世界には他にも魅力的なモスクがたくさんあります。興味のある方は「世界のすごいモスク総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げているものの中から特にスゴい38ヶ所を6つのエリアに分けてご紹介しています(^^)
航空便例 | 日本-ドバイ(約11時間)
ドバイ-バグダッド(約2時間45分) |
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ベストシーズン | 春と秋 |
外務省 | 海外安全情報 イラク |
ガイドブック | イラクの関連書籍 |
ビザ | 事前のビザ取得が必要。イスラエルの出入国記録があるとビザが発行されない。 |
パスポート残存期間 | 入国時6ヶ月以上 |
時差 | -6時間(サマータイム無し) |
チップ | 基本的には不要 |
日本への電話 | 00(識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
現地で使えるクルド語 | ①おはよう。
Selam. (セラーム)
②こんにちは。
③こんばんは。
④ありがとう。
⑤さようなら。
⑥はい・いいえ |
電圧とプラグ | 230V
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通貨 | イラク・ディナール(通貨コード:IQD、記号:ع.د)。補助通貨はフィルス(Fils)で、1イラク・ディナール=1000フィルス。
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日本大使館 | ・HP |
イラクの絶景一覧 |
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