
「文化三角地帯」は、スリランカの中央部にある「アヌラ―ダブラ」「ポロンナルワ」「キャンディー」という3つの都市を線で結んだときに現れる三角形のエリアのことです。世界的に有名なシーギリヤ・ロックをはじめとして、たくさんの古代遺跡が集中しています。
当サイトでは8ページに渡って特集しておりますので下記からご覧ください。こちらのページは「文化三角地帯④シーギリヤ・ロック」になります(^^)
・文化三角地帯①アヌラ―ダブラ
・文化三角地帯②ミヒンタレー
・文化三角地帯③キャンディー
・文化三角地帯④シーギリヤ・ロック
・文化三角地帯⑤ポロンナルワ(1)アクセスとクアッドラングル
・文化三角地帯⑥ポロンナルワ(2)その他の見どころ
・文化三角地帯⑦ダンブッラ(1)各地からのアクセス
・文化三角地帯⑧ダンブッラ(2)黄金寺院
「文化三角地帯④シーギリヤ・ロック」徹底ガイド:目次
1・拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
2・シーギリヤ空港から町への移動
3・シーギリヤ・ロックの歴史
4・シーギリヤ・ロック
4-1:概要
4-2:蓮の水路
4-3:水の庭園
4-4:階段を登る
4-5:ライオンテラス
4-6:王宮跡
4-7:ミラー・ウォール
4-8:シーギリヤ・レディ
5・世界の巨岩に造られた名所
6・コメント欄
7・観光の基本情報
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
拠点の町・最寄り空港・宿泊・通貨
photo by:Daibo Taku
拠点の町はダンブッラ。スリランカのほぼ中央に位置していて、コロンボ、トリンコマリー、アヌラーダプラ、キャンディーなど国内の主要都市と幹線道路でつながっています。人口は約7万人。
シーギリヤにも宿はあるのですが、あくまでも遺跡がメインの場所なので、町としての機能は乏しく交通の便も良くありません。そのため、他の町も合わせて観光するのであれば、ダンブッラが拠点になります。各地からダンブッラへのアクセスは「文化三角地帯⑦ダンブッラ(1)」をご覧ください。
宿はこちら。宿泊したい範囲に拡大縮小したら、上の灰色の部分から日付などを選択。「Search」を押していただくと「Agoda」の検索結果に飛びますε=ε=ヽ(*・ω・)ノ
通貨はスリランカ・ルピー(通貨コード:LKR、記号:Rs)。補助通貨は「スリランカ・セント(Cts)」ですが、ほとんど使われていません。1ルピー=100セントで、本日のレートはこちら。
シーギリヤ空港は町の中心部から北に約2km離れています。町への移動方法はトゥクトゥクかタクシーになり、所要時間は約10分、料金は約300ルピーです。ただ、ここは軍事空港なので、あまり使い勝手がよくありません。タクシーも常駐はしていないはずなので、事前に宿に送迎を頼んでおいてください。
シーギリヤ・ロックは、元々は僧たちの修行の場として長く使われていました。そんな中、5世紀になってシンハラ王朝で政変が起こります。ダートゥセーナ王の息子であるカーサパがクーデターを起こし、無理やり王位を継承したんです。
カーサパにはモッガラーナという弟がいたのですが、カーサパの母が平民出身なのに対し、モッガラーナの母は貴族出身でした。弟の復讐を恐れたカーサパは、477年に都をアヌラーダプラからシーギリヤに移し、王として君臨します。
■カーサパと妻
そして、シーギリヤ・ロックの上部に無理やり宮殿を築き始め、484年に完成しました。しかし、インドへ亡命していた弟が495年にスリランカに戻り戦いを仕掛けました。これに破れたカーサパは自害してシーギリヤは陥落します。
長いスリランカの歴史において、わずか11年間だけ都だった場所、それがシーギリヤ・ロックなんです。
シーギリヤ・ロックはスリランカ観光のハイライトで、未だに多くの謎が残る遺跡として知られています。地図の左側が入口で、まずは①のシーギリヤ博物館でチケットを購入します。入口には(一応)公式のガイドスタッフがいて、その中には日本語ガイドもいます。
ただ、「政府公認日本語ガイド」のような正式なガイドというよりは、「日本で働いたことがあり日本語を多少話せるスリランカ人スタッフが、日本人を見つけると日本語ガイドを申し出る」という感じではあります(^^;)

出典:https://i.pinimg.com ※拡大できます
■シーギリヤロック
・営業時間:5時~18時半
・料金:35ドル(外国人)
・現地ガイド:3000ルピー~
チケットチェックを通り過ぎると出てくる水路です。シーギリヤ・ロックの城壁に沿って造られていて、昔はここにワニが放たれ、敵の侵入を防いだそうですΣ(゚∀゚ノ)ノ
そびえ立つシーギリヤロックに向かって歩くと、美しい庭園が出てきます。これはアジア最古と言われる「水の庭園」で、王が500人もの王妃たちと沐浴を楽しんだと言われています。
高度な水道技術が使われていて、水量が多い時期であれば噴水が稼働している様子も見ることが出来ます。これは高所から水が引かれているのですが、5世紀に造られた噴水が今も稼働するというのが驚きです(,,゚Д゚)
■雨季の噴水
この巨大な2つの岩の間から1202段の階段が始まります。無理をせずゆっくり登ってください。サンダルでも登ってる人はいますが、足が固定されるアウトドアサンダルの方が良いと思います。
岩山の北側にある広場で、ここまで来たら頂上まで後少しです。

門を挟むように獣の大きな前足があり、指が3本しか無いのですがライオンと言われていて、元々は足だけでなく体全部があったと考えられています(,,゚Д゚)
■想像図
出典:https://www.behance.net
このとおりだとすると、ライオンの喉元に入っていくような形で階段が伸びていて、これが「シーギリヤ」の語源と言われています。どういうことかというと、まず「ライオン」はシンハラ語で「シンハ」、そして「喉」は「ギリヤ」といいます。これが合わさって「シンハギリヤ(ライオンの喉)」となり、いつのまにか「シーギリヤ」になったということです。
この場所で最後の休憩をしてから頂上を目指すのですが、実はこの階段の途中にですね…

スズメバチが巣を作っていますΣ(゚д゚lll) ミツバチではなくスズメバチです…。仏教で殺生が禁止されているのと、駆除しても翌年には巣が出来ているので駆除しないそうです。あちらこちらに注意を促す標識も設置されています。

photo by:James Manners
夏にはスズメバチの動きが活発になり、岩の上に登れないこともあります。なので、シーギリヤ・ロックのベストシーズンは、まず乾季にあたる1~3月と5~9月が挙げられ、そこから夏の6~8月を外した1・2・3・5・9月になります。岩を正面にして後ろ側に避難所があるので、万が一のときは逃げ込んでくださいε=ε=ヽ(;・ω・)ノ
ハチは黒いものを追う習性があるので、黒い服はやめて、帽子も忘れずに持っていってください。そして最後の階段を登ります。周囲は絶景ですが、上を見ていただくと少し怖くなりますよ(^^;)
ついに到着ヾ(≧∇≦*)/ こちらが頂上で、地上からの高さは195m、標高は370mです。この岩は一枚岩で、火山の中にある溶岩が固まって岩となった後に、周囲の土が風雨などによって崩れて岩の部分が露出したものです。周辺の景色が最大の見どころではありますが、それ以外にも見逃せないものがあります。まずはこちら。

カーサパ王専用のプールですΣ(゚∀゚ノ)ノ シーギリヤ・ロックの大きな謎として、なんと地上からポンプのようなもので水を汲み上げていたことが分かっています。聖徳太子が生まれるはるか前の5世紀に、ほぼ垂直に約200mも水を汲み上げることが出来たというのは信じがたい話です…。
下山口の途中に出てくる場所で、シーギリヤ・レディへと通じる「鏡の回廊」です。まずレンガの上に漆喰を塗って、その上にさらに「卵黄」「はちみつ」「石灰」を混ぜたものを塗ります。現在は鏡のような光沢は無いのですが、当時は磨き上げてピカピカになっており、その向かいの岩壁に描かれたシーギリヤレディが映ることで、「美女に囲まれる回廊」になっていたそうです(,,゚Д゚)
ミラーウォールを通り過ぎると、上へと伸びる螺旋階段が出てきます。(この写真はちょっと古いです。写真下の、真ん中の左側に写っている黄色の壁が上記のミラウォールで、この奥から歩いてきて螺旋階段にたどり着きます)

これは1938年にイギリスが造った階段で、さすがに古代のものではありません(^^;) でも人工物であることで、シーギリヤロックの他の場所とは違う独特な景観になっています。

そして、ひさしで覆われた部分に入ると、ついにシーギリヤレディが登場します!

シーギリヤ・ロックの代名詞で、1500年以上前に描かれたとは思えない鮮やかさです(,,゚Д゚) 下のストリートビューをグルっと回して周囲を見てみてください。この一角が少しだけくぼんでいるのが分かると思います。
シーギリヤレディは元々は500体以上が描かれていたのですが、雨風による風化でほとんどが消えてしまいました。しかし、この部分はくぼんでいたことで奇跡的に風化を逃れ、全部で18体が今に残っています。

特に珍しいのが、こちらの絵。右の女性の右胸に手が描かれているのが見えるでしょうか?これは下に描いた絵が残っているものと言われていて、この当時の塗料が一度描いたら消えないものであることを示しているそうです。
女性たちが誰であるかは未だ謎に包まれていて、中には黒人と思われる女性も描かれています。有力な説は次の3つです。
①天女(天の妖精)のアプサラたち
②高貴な女性(上半身が裸)と侍女(服を着ている)
③上記の2つを合わせた説。アプサラ(上半身が裸)と侍女
ちなみに、ストリートビューにも写っていましたが、ここには1人監視員がいて写真を撮ることは禁止されているので注意してください。シーギリヤ博物館の中にレプリカがあるのですが、そちらなら大丈夫です(^^)
このほか「コブラの岩」と呼ばれる奇岩や、会議室・礼拝堂の跡も残っています。

シーギリヤ・ロックは、混み具合にもよりますが、2時間ほどあれば観光を終えることが出来ます。なので、朝から登れば昼には次の町へ移動できるのですが、ここは世界トップレベルのサンセットポイントなので、出来れば時間をとって夕日を見てみてください(*´∀`*)
以上になります(^^) 続きまして下記から他のページをご覧ください。
・文化三角地帯①アヌラ―ダブラ
・文化三角地帯②ミヒンタレー
・文化三角地帯③キャンディー
・文化三角地帯④シーギリヤ・ロック
・文化三角地帯⑤ポロンナルワ(1)アクセスとクアッドラングル
・文化三角地帯⑥ポロンナルワ(2)その他の見どころ
・文化三角地帯⑦ダンブッラ(1)各地からのアクセス
・文化三角地帯⑧ダンブッラ(2)黄金寺院
文化三角地帯は日本語で予約出来る現地ツアーも多くあります。詳細はこちらからご覧ください。
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■マサダ(イスラエル) |
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中東のシーギリヤ・ロックともいうべき岩山で、頂上には宮殿の跡が残されています。詳細は下記からご覧ください。 |
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■ラ・ピエドラ・デル・ペニョール(コロンビア) |
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コロンビアを代表する観光地の1つで、その威容から「悪魔の岩」や「悪魔のタワー」と呼ばれています。詳細は下記からご覧ください。 |
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■麦積山石窟(中国) |
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後秦の時代から明代まで約1500年に渡って造営されてきた石窟で「中国四大石窟」にも数えられます。詳細は下記からご覧ください。 |
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■タウン・カラッ(ミャンマー) |
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「ポッパ山」の麓にある岩山で、その頂上にパゴタが築かれています。詳細は下記からご覧ください。 |
世界には他にも魅力的な岩系大自然がたくさんあります。興味のある方は「世界の奇岩・巨岩・柱状節理総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げているものの中から特にスゴい92ヶ所を7つのテーマに分けてご紹介しています(^^)
| 航空便例 | 日本-コロンボ(約9時間半) |
|---|---|
| ベストシーズン | 1月~5月(乾季の中の夏以外) |
| 外務省 | 海外安全情報 スリランカ |
| ガイドブック | スリランカのガイドブック |
| ビザ | ビザか「ETA」の取得が必要 |
| パスポート残存期間 | 入国時6ヶ月以上 |
| 時差 | -3時間半(サマータイム無し) |
| チップ | ツアーガイドなど:500~1000ルピー |
| 日本への電話 | 00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
| 現地で使えるシンハラ語 | ①おはよう。
スバ ウデーサナック ヴェーワー
②こんにちは。
③こんばんは。
④ありがとう。
⑤さようなら。
⑥はい・いいえ |
| 電圧とプラグ | 230~240V
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| 通貨 | スリランカ・ルピー(通貨コード:LKR、記号:Rs)で、補助通貨は「スリランカ・セント(Cts)」(ほとんど使われていない)。1ルピー=100セント
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| 日本大使館 | ・HP |
| スリランカの絶景一覧 |
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1つの国に同系統の場所が複数あるときや、多くの見どころが集中している大都市などは、1つのページで複数の場所をご紹介していて、それらが同じ色になっています。青、緑、紫…など様々な色がありますが、まとまりを分かりやすくしているだけで、色ごとに意味が異なるわけではありません。

















































