シュヴァルの理想宮は、1人の男が33年をかけて造り上げた宮殿で、最初は誰にも理解されませんでしたが、年月が経つにつれて人々が称賛するようになり、今では重要文化財に指定されているという奇跡のような実話です(^^)
「シュヴァルの理想宮」徹底ガイド:目次
1・拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
2・空港から市内への移動
2-1:トラムで行く
2-2:タクシーで行く
2-3:空港送迎で行く
3・シュヴァルの理想宮へのアクセス
4・シュヴァルの理想宮
5・世界の「個人が造った観光名所」
6・観光の基本情報
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
拠点の街はリヨン。フランス第2の都市で1996年にはサミットが行われたこともあります。また、1989年からはルパン三世の銭形警部で有名なICPO(インターポール)の本部があります。人口は約52万人。
最寄りの空港はリヨン・サンテグジュペリ空港(LYS)。国内外合わせて約100都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨はユーロ(通貨コード:EUR、記号:€)で補助通貨はセント(¢)。1ユーロ=100セントで、現地では「ウーロ」「サンチーム」と呼ばれています。本日のレートはこちら。
空港から市内への移動
photo by:Kevin.B
空港は市内中心部から東に約25km離れています。市内への移動方法はトラムかタクシーです。
photo by:Florian Fèvre
ローヌエクスプレスというトラムが、空港から市内中心部の「パールデュー駅(Lyon Part-Dieu)」までをつないでいます。ローヌエクスプレスには改札がなく、乗車後にチケットの確認があります。ネットで事前予約しておくと少し安くなります。
・5時~24時まで運行
・15~30分おきに運行
・所要時間:約30分
・料金(現地)16.10€(片道)/27.80€(往復)
・料金(ネット):14.90€(片道)/26.20€(往復)
・公式HP
リヨンの観光パスである「リヨン・シティカード(Lyon City Card)」と、空港までのトラム往復がセットになったプランもあります。
料金:42€(1日)/51€(2日間)/59€(3日間)/67€(4日間)
・24時間営業
・所要時間:市内中心部まで約30分
・料金:約50€(昼)/約70€(夜)
空港送迎は色々あります。詳細は画像のリンクからご覧ください。
バスの本数が非常に少ないので時間をしっかり調べておく必要がありますが、公共交通機関でも行くことができます。まずリヨンから特急列車の「TER」で「サン・バリエ駅(Saint Vallier)」へ行きます。
■リヨン・パール=ディユー駅
photo by:Velvet
・5時半頃~21時半頃まで運行
・1日20本程度
・所要時間:約50分
・時刻表検索
■サン・バリエ駅
photo by:Peter Potrowl
駅に着いたらバスで「オートリーヴ村(Hauterives)」へ行きます。
・月~金のみ運行
・所要時間:約30分
・時刻表(フランス語)
時刻表は上が「村→駅」、下が「駅→村」、左が学校がある日、右が学校が無い日です。こちらの「村→駅/学校あり」で見方をご説明します。(拡大できます)
赤で囲んだ「HAUTERIVES (Village)」が「オートリーヴ村」を出発する時間で、青で囲んだ「ST-VALLIER (Gare SNCF)」が「サン・バリエ駅」に到着する時間です。緑は曜日で表記は下記になります。
・L:月(lundi/ランディ)
・M:火(mardi/マルディ)
・Me:水(mercredi/メルクルディ)
・J:木(jeudi/ジュディ)
・V:金(vendredi/ヴァンドゥルディ)
つまり、月・火・木・金は村を11:50に出発するバスに乗らないと次が17:15になり、水曜は12:50の次が17:00になるということです。
シュヴァルの理想宮は、2019年12月に映画化されて世界的に話題になりました。まずは、その予告編をご覧ください。
ジョゼフ・フェルディナン・シュヴァルは、1836年にオートリーヴ村近くの小さな村で生まれました。1864年に郵便配達員となり、1878年からオートリーヴ村で働くことになります。
毎日配達で長い距離を移動している中で、彼は空想をふくらませるようになりました。そして1879年、43歳の時、石につまづいて転倒しかけます。その石がたまたま非常に奇妙な形をしていたことから彼は石を集めるようになります。
石集めはエスカレートしていき、ついには仕事の無いときも台車を持ち出して、10km以上を歩いては面白い石を回収し庭に積み重ねていきました。そんな彼を見て人々は「変人」「馬鹿者」と笑います。
約20年かけて外壁を完成させると、ついに宮殿に取り掛かります。石と石は石灰・セメント・ワイヤーなどで補強され、複雑な装飾がほどこされていきました。そして、建造開始から33年がたったとき、ついに宮殿は完成します(,,゚Д゚)
一切の制限無く自由に形作られていった宮殿は、アジア的なデザインもふんだんに取り入れられていて、同時代を生きた天才建築家アントニオ・ガウディの作品と通ずるものがあります。近くで見ると大迫力で、これが全部拾い集められた石だとは信じられません…。
大きさは26m×12m×10mで、なんと2階建てになっていますΣ(゚∀゚ノ)ノ 画面をグルッと回して周囲を見てみてください。
次第に宮殿は有名になっていき、かのピカソも訪れて絶賛したことが知られています。建築年代も新しく、宗教的要素も無いという、まさに一個人の趣味に過ぎない建物ですが、1969年にはフランスの重要文化財に指定され、現在は年間で15万人が訪れる観光地になっています(^^)
彼はさらに自分と家族の墓を建設しはじめます。当初は宮殿内に造ろうとしましたが法律の関係で不可能だと分かり、村の共同墓地に8年かけて宮殿と同テイストの墓を造りました。これは「終りなき沈黙と休息の墓」と名付けられて、宮殿から徒歩10分ほどの場所にあります。
photo by:Wikilug
墓の完成から2年後の1924年、彼は88歳で安らかな最期を迎えました。
【シュヴァルの理想宮】
■営業時間
・12、1月:9時半~16時半
・2、3、10、11月:9時半~17時半
・4、5、6、9月:9時半~18時半
・7、8月:9時半~19時
■料金:6€
■公式HP
以上になります。敷地内にはシュヴァルの家と博物館もあります。ぜひ行ってみてください(^^)
■シュライン・オブ・ザ・グロット(アメリカ) |
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アイオワ州にある教会で、1人の男性が病気からの回復を聖母マリアに願い、回復のお礼として生涯をかけて建設しました。詳細は下記からご覧ください。 |
■サルベーション・マウンテン(アメリカ) |
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ロサンゼルスの砂漠に現れるアート作品で、1人の男性が約30年を掛けて造り上げました。詳細は下記からご覧ください。 |
■パネロラパーク(オーストラリア) |
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1人のスペイン人移民が造り上げた遺跡風の邸宅で、クイーンズランドでも有名なテーマパークの1つです。詳細は下記からご覧ください。 |
■ミラーハウス(クウェート) |
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アーティスト夫妻が40年かけて手作りした住宅で、今ではクウェートの人気観光地になっています。詳細は下記からご覧ください。 | |
■サグラダファミリア(スペイン) |
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言わずとしれた「未完の大聖堂」で、アントニオ・ガウディが生涯をかけて建設に取り組みました。詳細は下記からご覧ください。 |
■彩虹眷村(台湾) |
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台湾の台中市にある村で、1人のおじいちゃんが造り上げました。「台湾の10大インスタ映えスポット」にも選ばれています。詳細は下記からご覧ください。 |
■三芝頂上寺貝穀廟(台湾) |
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![]() photo by:Outlookxp |
台湾の台北にある、1人の男性がサンゴと貝殻で造り上げた廟で、写真集「奇界遺産」で取り上げられ日本でも知名度を増しました。詳細は下記からご覧ください。 |
■ピカシェットの家(フランス) |
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1人の不遇な人生を送る男性が、自己の内面から湧き上がってきた衝動にもとづいて創り上げた芸術作品です。詳細は下記からご覧ください。 |
■クレイジーハウス(ベトナム) |
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ダラットにあるゲストハウスで、1人の女性が1990年から造り始め未だに完成に至っていません。生物的なデザインは、ガウディ建築に通ずるものがあります。詳細は下記からご覧ください。 |
世界には他にも面白いデザインの建物がたくさんあります。興味のある方は「世界の変わった外観の建物総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げているものの中から特にスゴい94ヶ所を7つのテーマに分けてご紹介しています(^^)
航空便例 | ・日本-パリ(約13時間)
・パリ-リヨン(約1時間) |
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ベストシーズン | 春~秋 |
外務省 | 海外安全情報 フランス |
ガイドブック | フランスのガイドブック |
ビザ | シェンゲン協定加盟国。あらゆる180日間の期間内で90日以内の観光、業務目的の滞在はビザ不要。 |
パスポート残存期間 | シェンゲン協定加盟国出国時3ヶ月以上。未使用査証欄見開き2ページ以上。 |
時差 | 夏:-7時間/冬:-8時間 |
チップ | ・レストラン:基本的には不要
・荷物を運んでもらう:2~5ユーロ |
日本への電話 | 00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
現地で使えるフランス語 | ①おはよう。
Bonjour.(ボンジュール)
②こんにちは。
③こんばんは。
④ありがとう。
⑤さようなら。
⑥はい・いいえ。
⑦~行きたい。
⑧これがほしいです。
⑨これはいくらですか?
⑩値下げしてくれませんか? |
電圧とプラグ | 220V
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通貨 | ユーロ(通貨コード:EUR、記号:€)で補助通貨はセント(¢)。1ユーロ=100セント。
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日本大使館 | ・HP |
フランスの絶景一覧 |
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