アジャンター石窟群は「エローラ石窟群」「レファンタ石窟群」と共に「インド三大石窟」の一つに数えられています。1000年以上忘れ去られていたことで、信じられないほど色鮮やかな壁画が残されています(^^)
「アジャンター石窟群」徹底ガイド:目次
1・拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
2・ムンバイからアジャンター石窟寺群
3・アジャンター石窟群の概要
4・アジャンター石窟群の見どころ
4-1:第1窟
4-2:第2窟
4-3:第16窟
4-4:第17窟
4-5:第26窟
5・世界の石窟寺院
6・観光の基本情報
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
拠点の街はオーランガバード(アウランガバード)。デカン高原にある都市で、1610年頃に成立しました。ムガル帝国の第6代皇帝アウラングゼーブが自分の名前を与えた街です。人口は約140万人。
最寄りの空港はオーランガバード空港(IXU)。国内の5都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちら。空港から市内への移動や、ムンバイからオーランガバードへのアクセスは「エローラ石窟群:徹底ガイド」をご覧ください。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨はインド・ルピー(通貨コード:INR、記号:₹)で、補助通貨は「パイサ(Paisa)」。1ルピー=100パイサで、本日のレートはこちら。
ムンバイからアジャンター石窟寺群
■セントラル・バス・スタンド
オーランガバードに着いたら、バススタンドからアジャンター石窟群へのバスに乗ります。バスはローカルバスと観光用の直通バスがあります。直通バスはエアコンも効いていて快適です(^^) 青い車体で石窟の写真がペイントされているので分かりやすいです。
■ローカルバス
・エアコン無し
・片道:約150ルピー
・所要時間:約3時間
・石窟寺院の手前でシャトルバスに乗り換え
■直通バス
・エアコン有り
・往復:約600ルピー
・所要時間:約2時間半
・石窟寺院の入口に直通
・1日1往復のみ
・往路:8時半発-11時頃着
・復路:14時半発-17時頃着
造営時期は紀元前2世紀~2世紀頃の前期と、5~7世紀頃の後期に分けられます。前期は簡素なつくり、後期は雅なつくりになっていて、合計30の石窟がワゴーラー川沿いの崖に550mに渡って並んでいます。
出典:http://www.themeadowsresort.com ※拡大できます
これらは近くにあるエローラ石窟群よりさらに古い「インド最古の石窟群」です。ただ、ずっと存在が知られていたエローラ石窟群と違い、アジャンター石窟群は1000年以上も忘れ去られていました。
再び歴史に登場したのは1819年のこと。イギリス人兵士が、一帯を治めていたハイダラーバード王国のマハラジャに招かれて虎狩りに参加していたとき、虎に襲われて逃げる中で発見しましたΣ(゚∀゚ノ)ノ そのときはコウモリの巣になっていたそうです。
画面をグルっと回して周囲を見てみてください。マチュピチュやボロブドゥールもそうですが、こんな場所を発見したときの驚きはどのようなものなんでしょうか…(^^) また、石窟は時期ではなく目的・用途によっても大きく2つに分けられます。すなわち、僧たちの修業の場である「ヴィハーラ窟」と、仏様の聖なる空間である「チャイティヤ窟」です。これはエローラ石窟群も同様です。
■ヴィハーラ窟(エローラ石窟群・第11窟)
■チャイティヤ窟(アジャンター石窟群・第19窟)
入口ではポーター(荷物運び)の客引きが待ち構えていますが必要ありません。また、トイレは入口にしかないので忘れないようにしてください。
・入場料:500ルピー
・営業時間:日の出~日没
・月曜日休み
アジャンター石窟群のハイライトは後期石窟群に集中しています。そして、なんと最初に最大の見どころがやってきますΣ(゚∀゚ノ)ノ
壁や天井には「ブッダが仏門に目覚め、妃たちをおいて城を出ていく様子」や、想像上の動物たちなどが色鮮やかに描かれています。特に有名なものとしては「蓮華手菩薩」と「金剛手菩薩」があり、「蓮華手菩薩」はアジャンター石窟群の最高傑作と称されます(,,゚Д゚)
■蓮華手菩薩
これらは日本の法隆寺金堂の「勢至菩薩像」に影響を与えたとされています。これらの壁画は、一度壁に石灰を塗って白くしてから、ラピズラズリの粉末なども使用した染料で描かれているので、1000年以上前のものとは思えない鮮やかさになっています。
第2窟も同様に美しい壁画が広がります。特に本堂の両脇に描かれた「千体仏」は圧巻です。小さな仏様がビッシリと描かれていますΣ(゚∀゚ノ)ノ
第16窟には有名な「エレファントゲート」があります。これは「西遊記」で有名な三蔵法師の「大唐西域記」にも記載が残っている場所です。歴史の1ページにふれるときは常にテンションが上りますが、こんな秘境だとなおさらですね(^^)
第1窟と並び称される石窟で、保存状態の良い美しい壁画が見どころです。アジャンター石窟群の保存状態の良さは、1000年以上忘れ去られていたことに起因します。ずっと存在が知られていたエローラ石窟群は鮮やかな壁画は少ないです。
ただ、エローラの場合は「3つの宗教が混在している石窟群」というところに世界唯一の価値があります。詳細は「エローラ石窟群:徹底ガイド」をご覧ください。
■エローラ石窟群
第26窟は上記の「チャイティヤ窟」と呼ばれる石窟で、アジャンター石窟群で最大規模を誇ります。中に入ると荘厳な列柱とアーチ型の天井に目を奪われます(,,゚Д゚)
そして、すぐ左には長さ7mの涅槃仏があります。涅槃仏はタイやミャンマーだと数10mから100mを超えるような巨大なものがありますが、インドではこの涅槃仏が最大だそうです。
上のストリートビューでも左に画面を回すと奥に顔が出てきますΣ(゚∀゚ノ)ノ その状態で前に進むとライトアップされた美しい姿を見られますので操作してみてください。
また、近くにある「ダウラターバード要塞」からは壮大な景観を一望できるので、時間がある人にはオススメです(^^)
■ダウラターバード要塞
日本語で予約出来る現地ツアーもあります。詳細はこちらからご覧ください。
■エローラ石窟群(インド) |
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エローラ石窟群は、世界で唯一の「3宗教が混在する石窟寺院」で、アジャンター石窟群、エレファンタ石窟群と共にインド三大石窟の一つに数えられています。詳細は下記からご覧ください。 |
■アブシンベル神殿(エジプト) |
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エジプトが誇る石窟神殿で、ラムセス2世という強大な力を持つ王によって造られました。内部には素晴らしいレリーフが残されています。詳細は下記からご覧ください。 |
■ダンブッラの黄金寺院(スリランカ) |
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スリランカで最も保存状態の良い石窟寺院で、1991年に世界遺産に登録されています。山の頂上にあり、周辺には80以上の洞窟が確認されています。詳細は下記からご覧ください。 |
■雲岡石窟(中国) |
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「中国三大石窟」の一つに数えられていて、東西約1kmに及ぶ巨大石窟群が訪れたものを圧倒します。詳細は下記からご覧ください。 |
■麦積山石窟(中国) |
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巨大な岩山を利用して造られた石窟寺院で、岩壁に張り巡らされた桟道が有名です。また、近くにある「水簾洞石窟」も素晴らしいです。詳細は下記からご覧ください。 |
■莫高窟(中国) |
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「中国三大石窟」の一つに数えられていて、内部は圧巻の空間が広がっています。詳細は下記からご覧ください。 |
■龍門石窟(中国) |
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「中国三大石窟」の一つに数えられていて、高さ17mを超える盧遮那仏や、洛陽周辺でしか採れない「牡丹石」なども必見です。詳細は下記からご覧ください。 |
世界には他にも魅力的な遺跡がたくさんあります。興味のある方は「世界のすごい遺跡総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げている場所の中から特にすごい91ヶ所を7つのエリアに分けてご紹介しています(^^)
航空便例 | ・日本-デリー(約9時間半)
・デリー-オーランガバード(約2時間) |
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ベストシーズン | 11月~5月(乾季) |
外務省 | 海外安全情報 インド |
ガイドブック | インドのガイドブック |
ビザ | ビザかeVISAの取得が必要 |
パスポート残存期間 | 入国時6ヶ月以上。未使用査証欄2ページ以上。 |
時差 | -3時間半(サマータイム無し) |
チップ | ツアーガイドなど:100~500ルピア |
日本への電話 | 00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
現地で使えるヒンディー語 | ①おはよう。
スプルバート(ナマステでOK)
②こんにちは。
③こんばんは。
④ありがとう。
⑤さようなら。
⑥はい・いいえ。 |
電圧とプラグ | 220~240V
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通貨 | インド・ルピー(通貨コード:INR、記号:₹)で、補助通貨は「パイサ(Paisa)」。1ルピー=100パイサ。
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日本大使館 | ・HP |
インドの絶景一覧 |
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