ダルヴァザ・ガスクレーターはトルクメニスタン観光のハイライトで、約50年燃え続ける炎は「地獄の門」と呼ばれています。アクセス方法は色々なパターンがあるので詳しくご紹介します(^^) ただ、2022年1月に大統領より閉鎖命令が出たので、現在は行けないはずです。これについても後述いたします。
また、トルクメニスタンは鎖国体制の特殊な国なので、入国や観光の方法が他の国とは異なります。そこを知りたい方は「入国とビザ取得の方法」というページをご覧ください。
「ダルヴァザ・ガスクレーター」徹底ガイド:目次
1・拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
1-1:アシガバート
1-2:クフナ・ウルゲンチ
1-3:タシャウス
2・アシガバートからダルヴァザ
2-1:ミニバスで行く
2-2:電車と徒歩で行く
3・ウズベキスタン側からダルヴァザ
4・ダルヴァザ・ガスクレーター
5・アシガバートやウズベキスタンへの行き方
6・世界の同様の場所
7・観光の基本情報
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
アシガバートは、紀元前から栄えた都市でしたが13世紀のモンゴル帝国の襲来以降は小さな村として存続していました。そして、1818年にロシア人がアシハバードという町をつくり、1925年にトルクメン・ソビエト社会主義共和国の首都になりました。人口は約86万人。
最寄りの空港はアシガバート空港(ASB)。国内外合わせて20都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちら。ダルヴァザやイランからのアクセスについては「アシガバート①各地からのアクセス」をご覧ください。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
クフナ・ウルゲンチは、ウズベキスタンのヌクスから入る人の拠点になります。ウズベキスタンのウルゲンチと間違えないようにしてください。ヒヴァやブハラほどではないものの、素晴らしい歴史的建造物が並びます。人口は約3万人。町の見どころは「クフナ・ウルゲンチ:徹底ガイド」をご覧ください。
最寄りの空港はヌクス空港(NCU)。国内外合わせて3都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
タシャウスは、ウズベキスタンのヒヴァから入る人の拠点になります。ネットでは「ダショグズ」「ダシュオグズ」「ダシュボウズ」とも表記されています。人口は約21万人。
最寄りの空港はウルゲンチ国際空港(UGC)。国内外合わせて7都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨は「マナト(通貨コード:TMT、記号:m)」、補助通貨は「テネシ(tennesi)」で、1マナト=100テネシです。ただ、トルクメニスタンは闇レートがあります。2020年時点だと、普通に両替したら1ドル=約3.5マナトですが、闇レートだと1ドル=18マナトになります。本日の正規のレートはこちら。
■赤:ミニバス乗り場
・人数が集まったら出発
・所要時間:約3時間
・料金:100~150マナトが相場(北部へ行く場合も同じ料金)
・イランから国境超えをした日にダルヴァザに行く人が利用
・アシガバートからタクシーで5マナト
・グーグルマップだと「Dashoguz parking」
・「maps me」だと「Taxi Station」
■青:アシガバート・インターナショナル・バスステーション
・1日2本が北部へ運行
・タシャウス行き:7時発/クフナ・ウルゲンチ行き:8時発
・所要時間:約3時間
・ダルヴァザまでは20マナト/北部まで:45マナト
・アシガバートで1泊してからダルヴァザへ行く人が利用
・アシガバートから「33番」のバスでアクセス
「アシガバート・インターナショナル・バスステーション」(青)から「ミニバス乗り場」(赤)へは「47番」か「52番」のバスでアクセスすることも出来ます。
■アシガバート・インターナショナル・バスステーション
何もない荒野に近未来的なデザインの建物なので、もはや火星みたいな景色ですね(,,゚Д゚) ガスクレーターへは北へ一直線です。
降車場所ですが、ガスクレーターから真西の道路沿いに「チャイハネ」という茶屋があります。グーグルマップでは「tea house」となってますね。
「チャイハネ」は店名ではありません。「中央アジアではカフェをチャイハネと呼ぶ」と思ってください(^^) ここで軽食を食べたり、水を買ったり、荷物を預かってもらったり、水シャワーを浴びたり出来ます。
バスで行く人はドライバーに「ダルヴァザ」と伝えておけば正しいチャイハネで降ろしてもらえると思いますが、ヒッチハイクする人の場合注意が必要です。
というのは、チャイハネは他にもあるので「チャイハネで降ろして」と伝えてしまうと、別なチャイハネで降ろされる可能性もあるということです。その場合は自分で「maps.me」などを見ながら一番近くのチャイハネでおろしてもらうようにしてください。
photo by:David Stanley
一般的ではないのですが、アシガバート駅から「Ichoguz駅」へ行って、チャイハネまで歩くという方法があります。アシガバート駅はグーグルマップでは表示されませんが、上のアイコンの位置で大丈夫です。
距離にして10kmありますが、実は普通に歩いて2時間ほどです。電車はアシガバートを出るのが19時半頃で、Ichoguz駅につくのが深夜2時半頃です。駅で少し待機して、日の出とともに歩き出す感じですね。
さすがに一人旅の方にはオススメできませんが、複数人で動く方であればチャレンジしても良いと思います。ただ、軽装でないと厳しいのでアシガバートに戻る人向けですね(^^;)
■クフナ・ウルゲンチから
■タシャウスから
チャイハネを出発したら砂漠の中をひたすら歩きますε=ε=ヽ(*・ω・)ノ 昼間だと目印が無いので「maps.me」やスマホのコンパスなどを確認して進んでください。夜は、行きなら遠くからでも炎が見えますし、満天の星が出るので星を目印にすることも出来ます。
タイヤの跡なんかも目印になります。希望すればチャイハネから車で行くこともできて、料金は片道25ドルだそうです。そして歩くこと約2時間。ついにクレーターが見えてきます(,,゚Д゚)
こちらが中東でもトップクラスの世界的観光地「ダルヴァザ・ガスクレーター」です。
写真だと規模が伝わりづらいですが、直径は約90mにもなりますΣ(゚∀゚ノ)ノ
ここでどのように過ごすのかは人それぞれです。まず、観光ビザを取って正式なツアーで行く人達は、クレーターへも車で行けますし、宿泊もツアー会社が用意したテントや、設置されているユルタに泊まれます。さらに、ちゃんと食事も用意されるので準備は何も必要ありません。
■設置されているユルタ(ツアー客のみ)
トランジットビザを取って個人で行く人は大きく2パターンに分かれます。まずは、その日のうちに次の町に向かう人です。
この場合、クレーターを見たらチャイハネに戻って、ヒッチハイクで次の町へ向かいます。トルクメニスタンの人々は優しいので、旅の初心者でもヒッチハイクは可能です(^^) その場合、100~200マナトはお礼を渡すようにしてください。もちろんチャイハネで1泊することも可能なので、その場合は出発前に予約をしておいてください。
そして、個人でもクレーターの近くで一夜を明かすことは可能です。多いのは寝袋やブルーシートで凌ぐ人ですが、ベストはやはりテントを持っていくことです。夜は風も出ますし、地面にはワイルドなクモなどもいます。あとバッタが非常に多いです(^^;) 可能ならテント持参を検討してみてください。
また、砂漠ですから夜はぐっと冷えるので防寒具は必須です。ダウンジャケットなどがあると良いですが、それでもブルーシート的なものは持っていった方が良いと思います。砂の上で寝るのは本当に現実的ではありません(^ω^;) そして、軽食もそうですが何より水です。砂漠の中で一夜を明かすので水をちゃんと確保していってください。
そして夜。すごいですね…。ここでは1971年に地質学者によるボーリング調査が行われていました。その際に天然ガスが発生している洞窟が発見されたのですが、なんと作業機械ごと崩落してしまったんです。ガスを垂れ流しにするわけにはいかないので火を付けて燃やし尽くそうとしたのですが、未だ消えること無く燃え続けているということなんです。
それ以来、この場所は「地獄の門(Door to Hell)」と名付けられ、旅行者の間で少しずつ有名になり、近年のSNSの普及で一気に世界的観光地になりました。
ちなみに夜は小雨が降ることがあります。そうなると最悪で、気温が一気に下がってしまいます(ノД`) このときに野宿をしている場合、本来はすべきでないのですがクレーターに近づいて寝れば暖かくなります。ただ、ガスが出ているわけなので、最悪、一酸化炭素中毒の危険もありますから、少し距離をとりマスクをして反対側を向いて寝るなどしてください。
ただ、上記のとおり2022年1月に大統領から閉鎖命令が出ました。理由は「生態系や人々の健康に悪影響があるかもしれない」「本来、国の資源になるはずの天然ガスが垂れ流されている」などです。
とはいえ、地球規模の話なので即座に炎を消せるわけではありません。現在のところ、専門家らによって閉鎖する方法が模索されている段階です。ただ、そんな状況ですから観光は出来なくなっていると思います。
なので、これからここに行きたい人は「閉鎖計画が完全に断念され、観光が再開した」というニュースを待ってからになります。我々観光客としては、観光が再開される日が来てほしいですね(^^)
■ヤナルダー |
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アゼルバイジャンにある「燃える丘」で、地中から湧き出す天然ガスが自然発火して、なんと2000年以上も燃え続けているとされています。詳細は下記からご覧ください。 |
航空便例 | ・日本-北京(約4時間)
・北京-アシガバート(約7時間半) |
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ベストシーズン | 春と秋 |
外務省 | 海外安全情報 トルクメニスタン |
ガイドブック | 中央アジアのガイドブック |
ビザ | 観光ビザは旅行会社を通す。トランジットビザは隣国の大使館で取得する。 |
パスポート残存期間 | 出国時6ヶ月以上。未使用査証欄1ページ以上 |
時差 | -4時間(サマータイム無し) |
チップ | 基本的に不要 |
日本への電話 | 8-10(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
現地で使えるトルクメン語 | ①おはよう。
Salam. (サラム)
②こんにちは。
③こんばんは。
④ありがとう。
⑤さようなら。
⑥はい・いいえ |
電圧とプラグ | 220-240V
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通貨 | マナト(通貨コード:TMT、記号:m)で、補助通貨は「テネシ(tennesi)」。1マナト=100テネシ。
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日本大使館 | ・HP |
トルクメニスタンの絶景一覧 |
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