シミエン国立公園は、世界で最初に登録された世界遺産の1つです。雄大で複雑な山地にゲラダヒヒやワリアアイベックスなどの絶滅危惧種が生息していて、レンジャーと共に安全に観光できます(^^)
エチオピア観光の強い味方「ETT」や、旅人を惑わすエチオピアン・タイムについては「ラリベラ:徹底ガイド」をご覧ください。
「シミエン国立公園」徹底ガイド:目次
1・拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
1-1:ゴンダール
1-2:デバルク
2・空港から市内への移動
3・シミエン国立公園
3-1:概要
3-2:ゲラダヒヒ
3-3:ワリアアイベックス
3-4:エチオピアオオカミ
3-5:ヒゲワシ
3-6:ジャイアントロベリア
4・世界のサルスポット
5・観光の基本情報
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
ゴンダールは、1632年から1855年にエチオピア帝国の首都だった街です。「ファジル・ゲビ」など複数の王宮が建設されていて、世界遺産にも登録されています。人口は約30万人。
最寄りの空港はゴンダール・アゼゾ空港(GDQ)。アジスアベバとのみ就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
photo by:Bernard Gagnon
デバルクは、シミエン国立公園の管理事務所がある町です。ここで入域許可書を発行するので、個人でもツアーでも必ず訪れることになります。ゴンダールからは車で約2時間です。人口は約10万人。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨はブル(通貨コード:ETB、記号:Br)で、補助通貨は「サンチーム(C)」。1ブル=100サンチームで、本日のレートはこちら。
空港から市内への移動
photo by:Vob08
空港は市内中心部から南に約12km離れています。市内への移動方法はタクシーで、所要時間は約15分です。
1969年に設立された国立公園で、面積は大阪市や水戸市とほぼ同じ約220km²。エチオピア最高峰の「ラス・ダシェン山(4550m)」などが連なる「シミエン山地」一帯が含まれていて「アフリカの屋根」と称されています(,,゚Д゚)
そもそもエチオピアは「大地溝帯(リフトバレー)」という「アフリカ大陸を南北に縦断する巨大な谷」が通っていて、国全体が非常に複雑な地形になっています。
出典:https://commons.wikimedia.org
シミエン山地も例にもれず、高さ1500mもの断崖絶壁などがありますΣ(゚∀゚ノ)ノ 画面をグルっと回して周囲を見てみてください。
園内にはトレッキングコースが整備されていて、数時間のハイキングから数日かけて行うトレッキングまで様々です。個人で行くにしても園内はレンジャーの同行が必須になるので、ゴンダールからのツアーに参加するのが一般的です。
もちろん貴重な動植物の宝庫になっていて、1978年には12ヶ所が選ばれた「世界遺産第一号」の1つになりました。1990年代には、道路が造られるなど環境が脅かされて危機遺産に登録されましたが、2017年に無事リストから外されました(^^) ベストシーズンは10月~2月の乾季になります。
エチオピア高地のみに生息する動物で、オスが70cm前後、メスが60cm前後です。1970年代には約40万頭が生息していましたが、現在は約半分になってしまっています。ただ、数百頭の群れを作っているので、観光客が見る分には圧巻のコロニーという感じです。下のストリートビューにも無数に写っているので、画面をズームしてみてください(^^)
ウジャウジャいますねΣ(・∀・;) でも襲ってきたりしないので、嬉しいことに近距離で観察できます。ゲラダヒヒは牛や馬のように地面の草をエサにしています。特に珍しくもないように見えますが、よくよく考えてみれば、そんなサル見たことないですよね。サルと言えば木の上です。
ゴリラなどは地上にいますが、食べているのは木の葉っぱであって地面の草ではありません。ゲラダヒヒは草を食べる唯一の霊長類なんです。なんというか…天空のレストランという感じですね(,,゚Д゚)
元々はアフリカに広く分布していましたが、他の種に追いやられてエチオピア高地に逃げ込ました。しかし、そこはまさに天然の要塞で、彼らは安息の地を手にしたというわけです(*´ω`*)
■ゲラダヒヒのハーレム
photo by:dave watts
「ブルース効果」が分かりやすく確認されている生き物で、ハーレムのオスが入れ替わると、既に妊娠していたメスは約8割が流産し、新たな命を宿すことができるようになります。生命の神秘ですね(,,゚Д゚)
■メスのグルーミングをするオス
photo by:OndřejŽváček
驚くことに約30種もの言語でコミュニケーションを取っていて、争わずに話し合って解決しているそうです。メチャクチャ頭が良いんですねΣ( ̄□ ̄;)
アイベックスはヤギの一種で、主にヨーロッパのアルプス山脈に生息しています。エチオピアはアイベックスにとっての南限になっていて、太古にアフリカとヨーロッパがつながっていたことを示しています。
「急な崖」に生息するという特殊な生態で、アルプス山脈ではダムの斜面などに現れることでも知られていますΣ(・∀・;)
立派な角は最大で約10kgにもなるのですが、サイやゾウと同じく狩猟の対象となってしまい現在の生息数は500頭ほど。絶滅危惧種に登録されています(T^T)
「若いオスの群れ」と「メスと子供の群れ」があり、成熟したオスは交配期以外1匹で過ごします。今は個体数も回復してきていますが、そもそもシミエン山地のキャパシティだと約2000頭しか生息できないそうです。
アフリカ大陸最後のオオカミで、「シミエンフォックス」「シミエンジャッカル」「エチオピアンジャッカル」「アビシニアジャッカル」などとも呼ばれています。
個体数はわずか400頭前後と言われていて、そのうち約50頭がシミエン国立公園に生息しています。6頭前後の群れを作り、ネズミのような小さい動物をエサにしています。見られたらラッキーですね(^^)
鳥類は一帯に約400種が生息していますΣ(゚∀゚ノ)ノ ヒゲワシ、コシジロイヌワシ、ハヤブサなどの猛禽類が雄大に舞っていて、ヒゲワシは翼長約3mにもなります。
標高が高い場所に生息する植物で、シミエン国立公園のジャイアントロベリアは最も高く成長する種になります。正式名称は「Lobelia rhynchopetalum Hemsl」。これで「木」ではなく「草」なのがスゴいです(,,゚Д゚)
世界のすごい植物系スポットについては「世界の植物の名所総特集」をご覧ください。
以上になります。ゲラダヒヒの楽園「シミエン国立公園」。ぜひ言ってみてください(^^)
日本語で予約出来る現地ツアーもあります。詳細はこちらからご覧ください。
■ウガンダのマウンテンゴリラ |
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「アフリカの真珠」と称されるウガンダは、絶滅危惧種のマウンテンゴリラを安全に観光することが出来る貴重な国です。現在2つの国立公園でツアーが行われています。詳細は下記からご覧ください。 |
■キバレ国立公園(ウガンダ) |
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人間に最も近い動物とされる「チンパンジー」を観察するツアーが出ています。詳細は下記からご覧ください。 |
■ハレンナの森(エチオピア) |
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バレマウンテン国立公園にある森で、まるで冬用の分厚い帽子をかぶったロシア兵のような「アビシニアコロブス」を見ることが出来ます。詳細は下記からご覧ください。 |
■ボホール島(フィリピン) |
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フィリピンで10番目に大きな島で、チョコレートヒルズや世界一小さいメガネザルの「ターシャ」を見られることで有名です。詳細は下記からご覧ください。 | |
■カンポン・アイール(ブルネイ) |
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「東洋のヴェネツィア」とも称される世界最大の水上集落で、近くのマングローブ林に棲む「テングザル」の観察ツアーが行われています。詳細は下記からご覧ください。 |
■ヴァンロン自然保護区(ベトナム) |
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ベトナム北部で最大規模の湿地帯で、「白いパンツを履いた猿」と呼ばれる「ヴォック(デラクールラングール)」を見られます。詳細は下記からご覧ください。 |
世界には他にも魅力的な動物スポットがたくさんあります。興味のある方は「世界のすごい動物スポット総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げている場所の中から、特にすごい162ヶ所を18のテーマに分けてご紹介しています(^^)
航空便例 | ・日本-ドバイ(約11時間)
・ドバイ-アジスアベバ(約4時間) |
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ベストシーズン | 10月~2月(乾季) |
外務省 | 海外安全情報 エチオピア |
ガイドブック | 東アフリカのガイドブック |
ビザ | ビザ取得が必要 |
パスポート残存期間 | 申請時6ヶ月以上 |
時差 | -6時間(サマータイム無し) |
チップ | 基本的には不要 |
日本への電話 | 00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
現地で使えるアムハラ語 | ①おはよう。
男:ウンデムン アッダルク
②こんにちは。
③こんばんは。
④ありがとう。
⑤さようなら。
⑥はい・いいえ |
電圧とプラグ | 220V
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通貨 | ブル(通貨コード:ETB、記号:Br)で、補助通貨は「サンチーム(C)」。1ブル=100サンチーム。
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日本大使館 | ・HP |
エチオピアの絶景一覧 |
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