「アフリカの真珠」と称されるウガンダは、絶滅危惧種のマウンテンゴリラを安全に観光することが出来る貴重な国です。現在2つの国立公園でツアーが行われていますが、人数制限が厳しいので早めの予約が必須です。
ゴリラツアーは10万円以上するため長期旅行者には敬遠されてしまいますが、やはりウガンダのハイライトはゴリラなので、ぜひ予算を確保して行っていただきたいところです(^^)
「ウガンダのマウンテンゴリラ」徹底ガイド:目次
1・拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
1-1:カンパラ
1-2:カバレ
2・空港から市内への移動
3・ゴリラの基礎知識
3-1:種類
3-2:生息地
3-3:マウンテンゴリラの生態
4・ブウィンディ国立公園
4-1:概要
4-2:アクセス
5・ムガヒンガ・ゴリラ国立公園
5-1:概要
5-2:アクセス
6・世界のサルスポット
7・観光の基本情報
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
カンパラはウガンダの首都であり最大の都市です。赤道直下にありますが、標高が1190mと高いので平均気温は28度ほどです。東アフリカ屈指の露天市「聖バリクデンベ市場」には10万人を超える人が訪れます。人口は約170万人。
最寄りの空港はエンテベ国際空港(EBB)。国内外合わせて19都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
カバレはルワンダとの国境超えの際に訪れる町で、標高2000mという山間に位置します。大学や病院等もありカバレ地区の中心地として機能しています。人口は約5万人。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨はウガンダ・シリング(通貨コード:UGX、記号:Ush)で、補助通貨は「セント(¢)」ですが使われていません。1シリング=100セントで、本日のレートはこちら。
空港はカンパラ市内中心部から南に約50km離れています。カンパラへの移動方法は、まず空港からエンテベのタクシーパークまで移動します。
ターミナルからタクシーが出ていますし、節約したい人は空港から少し歩いて「ボタボタ」と呼ばれているバイクタクシーなどをつかまえます。徒歩だと1時間くらいなので本当に気合が入った人は歩くのかもしれません(^^;)
・タクシー:5000シリング
・バイクタクシー:約3000円
タクシーパークは他国でいうバスターミナルで、マタツという乗り合いワゴンが密集しています。ここからマタツでカンパラの「オールドタクシーパーク」へ行きます。
・所要時間:約1時間
・料金:1000シリング
カンパラのオールドタクシーパークはとんでもない密集度合いで一見の価値があります。バスに乗らなくても1つの観光地としてぜひ行ってみてください(^^;)
■オールドタクシーパーク
ウガンダに行く理由は「野生のゴリラを見に行くため」といっても過言ではありません。しかし、ただゴリラを見るだけなら日本の動物園でも可能です。ウガンダまで行って野生のゴリラを見るということは、時間・お金・労力を使いますし、ゴリラのいる森林はハエなどが山ほどいるので、ただ見るだけなら動物園の方がよっぽど快適です。
なので、行く際には「目の前のゴリラがどれほど貴重な存在なのか」「このゴリラは何ゴリラなのか」などを分かった上で行くのが良いと思います(^^)
ニシゴリラ | ヒガシゴリラ | ||
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ニシローランドゴリラ | クロスリバーゴリラ | マウンテンゴリラ | ヒガシローランドゴリラ |
![]() photo by:Greg Hume |
![]() photo by:Julielangford |
![]() photo by:FlickreviewR |
![]() photo by:Kbnp |
・15万~20万頭
・1番小さい |
・約300頭
・2番目に小さい |
・約600頭
・1番大きい |
・約4000頭
・2番目に大きい |
ゴリラは大きく2種類に分かれ、それぞれがさらに2種類に分かれるので、合計4種類が存在しています。
ニシローランドゴリラが別格に多く、クロスリバーゴリラとマウンテンゴリラが特に少ないという状況です。もちろん世界の動物園にいるのはニシローランドゴリラになります。以前、フジテレビの「トリビアの泉」という番組で、ニシローランドゴリラの学名は「ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ」ということが紹介され話題にもなりました(^^)
ではウガンダで会えるのは何ゴリラなのでしょうか。
出典:https://www.neprimateconservancy.org
■赤:ニシローランドゴリラ
コンゴ民主共和国、コンゴ、ガボン、赤道ギニア、カメルーン、中央アフリカ共和国、カビンダ(アンゴラの飛び地)
■黄:クロスリバーゴリラ
カメルーン、ナイジェリア
■青:マウンテンゴリラ
ウガンダ、ルワンダ、コンゴ民主共和国
■緑:ヒガシローランドゴリラ
コンゴ民主共和国
ということで、ウガンダには貴重な「マウンテンゴリラ」が生息しています(^^)
■ゴリラに共通する特徴
・97%以上が人間と同じ遺伝子である
・「ドラミング」で自分の存在をアピールする
・指の背を地面に付けて歩く「ナックルウォーク」という歩き方
・寿命は野生で35~40年
・オスは11歳頃から背中の毛が白くなり「シルバーバック」と呼ばれる
・タケノコ、ジャイアントセロリ等を好み、グンタイアリ等から動物性タンパク質を
摂ることもある
■マウンテンゴリラの特徴
・体高:1.2~1.8m
・体重:135~220kg
・約600頭が生息
・体毛が長く、腕が短い
マウンテンゴリラが絶滅の危機に瀕しているのは当然人間が原因です。ゴリラはしばしば密猟の対象となり、現代においては特に1990年代後半に密猟が激増しました。では一体何を目的に密猟するのでしょうか?
■ゴリラを保護するレンジャー
photo by:Dawei DING
その背景には「ルワンダ内線による食糧難」がありました。つまりゴリラは「食用」として捕獲されていったんです。一般に肉食の動物は肉が固くて臭く、草食の動物は柔らかくて臭みが無いと言われています。ゴリラは身体が大きい上にほとんど草食なので、食肉として優れた存在だったわけですね…。
近年はレンジャーたちが必死に保護活動を行うことで少しずつ回復していますが、密猟者がレンジャーを殺害する事件も起こっているので、まだまだ油断はできない状態です。
約400頭のマウンテンゴリラが生息する国立公園で、人に慣れている「ムバレ」「カテンデギェレ」「ルシェグラ」という3つのゴリラグループが観光の対象になっています。
観光は厳しく制限されていて1日に参加できるのは32人(1組8人×4組)です。予約は数ヶ月前からいっぱいなため行きたい方は早めにツアー予約をしてください(^^) もちろんレンジャー同行なので安心です。
見学にも様々なルールがあります。ゴリラとは最低7m以上の距離をとり、1時間以上接触してはいけません。ガイドの指示に従っていれば問題ありませんが、あくまでも野生動物なので不用意なことはしないように注意してください。
その他、哺乳類が120種、鳥類が346種、爬虫類が27種、蝶が202種と、アフリカでも屈指の野生動物の宝庫になっています(,,゚Д゚)
カンパラからは「カバレ」行きのバスに乗って「ントゥンガモ」で下車します。ドライバーや乗客に伝えて置くと安心です。そして「ルクンギリ」行きのバスに乗り換えて「ブホマ」へ行きます。
・所要時間:約10時間
・料金:約4万シリング
ブホマの宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
ルワンダとコンゴ民主共和国にまたがるビルンバ山群に位置し、約80頭のマウンテンゴリラが生息しています。こちらは1日6名のみと、さらに人数が制限されます。マウンテンゴリラではありますが、ブウィンディ国立公園のマウンテンゴリラとは別種になるそうです。
カンパラからは「カバレ」を経由して「キソロ」へ行きます。キソロから公園の入口まではタクシーしかありません。
・所要時間:約10時間
・料金:約4万シリング
以上になります。たった2ヶ所の国立公園でしか会えないマウンテンゴリラ。ぜひ行ってみてください(^^)
日本語で予約出来る現地ツアーもあります。詳細はこちらからご覧ください。
■キバレ国立公園(ウガンダ) |
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![]() |
人間に最も近い動物とされる「チンパンジー」を観察するツアーが出ています。詳細は下記からご覧ください。 |
■シミエン国立公園(エチオピア) |
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エチオピア高地のみに生息する「ゲラダヒヒ」を観察できます。天空でノンビリと暮らす様子は、まさに「ゲラダヒヒの楽園」という感じです。詳細は下記からご覧ください。 |
■ハレンナの森(エチオピア) |
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バレマウンテン国立公園にある森で、まるで冬用の分厚い帽子をかぶったロシア兵のような「アビシニアコロブス」を見ることが出来ます。詳細は下記からご覧ください。 |
■ボホール島(フィリピン) |
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フィリピンで10番目に大きな島で、チョコレートヒルズや世界一小さいメガネザルの「ターシャ」を見られることで有名です。詳細は下記からご覧ください。 | |
■カンポン・アイール(ブルネイ) |
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「東洋のヴェネツィア」とも称される世界最大の水上集落で、近くのマングローブ林に棲む「テングザル」の観察ツアーが行われています。詳細は下記からご覧ください。 |
■ヴァンロン自然保護区(ベトナム) |
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ベトナム北部で最大規模の湿地帯で、「白いパンツを履いた猿」と呼ばれる「ヴォック(デラクールラングール)」を見られます。詳細は下記からご覧ください。 |
世界には他にも魅力的な動物スポットがたくさんあります。興味のある方は「世界のすごい動物スポット総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げている場所の中から、特にすごい162ヶ所を18のテーマに分けてご紹介しています(^^)
航空便例 | ・日本-ドバイ(約11時間)
・ドバイ-エンテベ(約5時間半) |
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ベストシーズン | 12月~2月/6月~8月(乾季) |
外務省 | 海外安全情報 ウガンダ |
ガイドブック | 東アフリカのガイドブック |
ビザ | ビザかeVISAの取得が必要 |
パスポート残存期間 | 出国時6ヶ月以上。未使用査証欄見開き2ページ以上。 |
時差 | -6時間(サマータイム無し) |
チップ | 基本的には不要 |
日本への電話 | 000(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
現地で使えるルガンダ語 | ①おはよう。
Gyebale ko(ジェバレ コ)
②こんにちは。
③こんばんは。
④ありがとう。
⑤さようなら。
⑥はい・いいえ |
電圧とプラグ | 220~230V
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通貨 | ウガンダ・シリング(通貨コード:UGX、記号:Ush)で、補助通貨は「セント(¢)」ですが使われていません。1シリング=100セント。
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日本大使館 | ・HP |
ウガンダの絶景一覧 |
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