エネディ山地はサハラ砂漠の中にあり、大規模な奇岩群、古代人の壁画、ラクダが集まる神秘的な湖など多くの見どころがあります。ツアーでは一帯を広く周ることになるので周辺の見どころも含めてご紹介します。
こちらのページは「チャドの概要」「拠点の街」「アルシェイのゲルタ」になります。奇岩群やウニアンガ湖群などについては「エネディ山地②」をご覧ください(^^)
「エネディ山地①アルシェイのゲルタ」徹底ガイド:目次
チャドは北部がサハラ砂漠に覆われた国で、面積は日本の約3.4倍にあたる128.4万km²。人口は約1548万人で、首都はンジャメナ。公用語はフランス語とアラビア語で、宗教はイスラム教とキリスト教が半々という感じです(^^)
サハラ砂漠というと、ラクダを連れたキャラバンが地平線へ向かって歩いていく…という幻想的なイメージがありますよね。しかし現実はなかなか厳しくて、外務省の「海外安全情報」の地図を組み合わせてみると…
もう手のつけられないほど治安が悪化しています(T^T) 広大なので管理が行き届かずに反政府ゲリラなどが根城にしてしまうんです。チャドの場合は、北のリビアと紛争が起こったり、東のスーダンから紛争難民が押し寄せてきたりして、一向に情勢が安定しません。
photo by:Mark Knobil
そもそも約200もの民族がいるので紛争の種が常にある状態なのですが、加えて政治の腐敗が有名で、2018年には「腐敗認識指数」という「政治家の汚職の度合いを示す指数」が140カ国中ワースト4位になりました(ノД`)
■在カメルーン(チャド)日本大使館
そんな状況なので、日本大使館もカメルーンの首都ヤウンデにある「在カメルーン日本大使館」が「在チャド日本大使館」を兼任しています。逆もまたしかりで、日本にもチャドの大使館はありません。北京にある在中チャド大使館が兼任しています。
観光の見どころとしては、やはり岩系の大自然がメインになり、貴重な水場には動物達が集まります。砂漠なのでアクセスは全て4WDでのツアーで、しかも広いので10日~2週間の周遊旅行になります(^^;)
治安の問題に加え長期ツアーになるので「ンジャメナまで行って適当なツアーに申し込んで…」ということではなく、日本の旅行会社が最低催行人数を設けて募集するツアーに申し込むのが普通です。
拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
photo by:Yacoub
ンジャメナは、チャドの首都であり最大の都市です。カメルーンとの国境に面していて、名前には「休息の地」という意味がありますが、近年、治安が急速に悪化していて問題になっています。人口は約109万人。
最寄りの空港はンジャメナ国際空港(NDJ)。国内外合わせて10都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨は中央アフリカCFAフラン(通貨コード:XAF、記号:FCFA)で、補助通貨は「サンチーム(c)」。1CFAフラン=100サンチームで、本日のレートはこちら。
空港から市内への移動
photo by:Goldsztajn
空港は街に隣接しています。訪れる際はツアーに参加しているはずなので大丈夫だと思いますが、万が一個人で訪れる場合は、タクシーなどではなくホテルの送迎サービスを利用してください。
・青:ンジャメナ(首都)
・黄:ファダ(エネディ山地の拠点、空港あり)
・赤:エネディ山地など
・緑:ウニアンガ湖群
・紫:ワディ・ドゥーン(戦車の墓場)
・黒:ファヤ(ティベスティ山地の拠点、空港あり)
ンジャメナ(青)からファダ(黄)まで直線距離で約700kmありますΣ(・∀・;) 間には何も無いように見えますが、地図を拡大していただくと町や村の名前がたくさん出てくると思います。4WDツアーでは、それらの町を経由しながら約4日かけてエネディ山地(赤)を目指します。なので「往復8日」「現地4日」くらいが最短の旅程イメージです。
■ウニアンガ湖群
エネディ山地は無数の奇岩や壁画が存在し、最も標高が高い場所で約1450m。約4万人の遊牧民が暮らしていて、2016年には世界遺産に登録されています。ここにウニアンガ湖群(緑)やティベスティ山地(黒)なども絡めると3週間くらいは必要です(^^;)
チャドのハイライトで「ゲルタ」は「岩砂漠の中の、水が湧き出て貯まっている窪地」を指す言葉です。砂漠の水場というとオアシスが有名ですが、オアシスは「砂砂漠の中の、水が湧き出て植物が生い茂っている場所」という感じなので、イメージは全く異なります。
一帯は壮大な渓谷になっていて、前日のうちにキャンプサイトに到着しておいて、涼しい午前中にビューポイントを目指します。途中、岩山を上っていく感じになるので、しっかりしたクツでのぞんでください。帽子、サングラス、飲料水などは必携です(^^)
そして、ビューポイントに到着。
渓谷の中に鏡張りの水面があるのが分かります。ただ、確かに雄大な地形ですが、これだけならハイライトにはなりません。
この場所は、時が経つとこうなるんです。
なんと無数のラクダが現れます(,,゚Д゚)
もはや映画の中の世界ですね…神秘的です。もちろん野生ではなくて、砂漠のキャラバン(通商隊)が毎日休憩のために訪れています。
このゲルタは3ヶ所で水が湧き出ていて、乾季でも枯れることはありません。一帯は少量ですが雨も降ります。年間50~150mmで、例えば世界平均は約880mm、日本は約1700mmになります。
ごくごく飲んでますね。なんとラクダは一度に80~130Lもの水を飲むことが出来ますΣ(゚∀゚ノ)ノ 一般的な家庭の浴槽が200~280Lなのでスゴい量ですよね。他の哺乳類の場合、水を飲みすぎると血中の水分量が増えて赤血球が破裂してしまいます。
■ラクダの骨格
コブの中には脂肪が貯まっていて、水が貯まっているというのは俗説です。脂肪というのは体が栄養不足に陥ったときにエネルギーとして消費されます。ラクダは巨大なエネルギータンクを持っているので、何日も食事をせずに生きることができるんですね(,,゚Д゚)
もちろん「乾燥に強い」のも確かです。例えば人間は体重の1割にあたる水分が減ると危険な状態になりますが、ラクダは4割減っても大丈夫ですΣ(・∀・;) また、ほとんど汗をかかず、鼻の穴は閉じることができ、目には長いまつげがついています。まさに砂漠に適応して進化した哺乳類です。
■ヒトコブラクダ ■フタコブラクダ
世界各地で人間のパートナーになっているので個体数的には非常に繁栄していて、全世界で1400万頭を数えます。ただ、ほぼ全て家畜であり、野生はヒトコブラクダもフタコブラクダも1000頭ほどとされています。ちなみに、フタコブラクダは「海水より濃い塩水を飲むことが出来る唯一の哺乳類」だそうですΣ(゚∀゚ノ)ノ
ゆっくりと立ち去っていくラクダ達…本当に別世界という感じですね。ちなみに、ラクダの他にも主役の動物がいます。それがこちら。
ワニですΣ(・∀・;) 「ニシアフリカワニ」という種類で、現在7体ほどが生息しているとされています。俗称は「デザート・クロコダイル」で「サハラ最後のワニ」と呼ばれています。一帯が砂漠化していく中で取り残されたワニ達なんですが、現地では非常に神聖視されていて、このワニ達が死んだら泉も枯れると言われています。
以上になります。続きまして「エネディ山地②奇岩群や壁画など」をご覧ください(^^)
■ナブラ渓谷(インド) |
|
---|---|
![]() |
チベット高原の絶景が広がっている渓谷で、荒涼とした奇岩群、美しい川、白い砂丘など様々なビューポイントがあり、その中でキャメルライドを楽しめます。詳細は下記からご覧ください。 |
■ギザ(エジプト) |
|
![]() |
ピラミッドの周辺は砂漠が広がっています。ラクダに乗って6つのピラミッドを眺める「ピラミッドパノラマ」は大人気です。詳細は下記からご覧ください。 |
■ウルルのキャメル・ライド・ツアー(オーストラリア) |
|
![]() |
ラクダに乗ってウルルの絶景を見に行くツアーです。夕方に参加すれば、カタジュタに沈む美しい夕日も見ることが出来ます。詳細は下記からご覧ください。 |
■ブルームのケーブルビーチ(オーストラリア) |
|
![]() |
ブルームは「月への階段」で有名な場所で、ビーチではキャメルライドを楽しむことができます。詳細は下記からご覧ください。 |
■サラーラ(オマーン) |
|
![]() |
オマーン南部の観光拠点で、周辺の「乳香の道」や「マグセイル・ビーチ」で多くのラクダを見ることが出来ます。詳細は下記からご覧ください。 |
■鳴砂山と月牙泉(中国) |
|
![]() |
甘粛省にあるオアシスで、シルクロードの雰囲気を体感できる場所として人気です。ラクダにも乗れるので「月の砂漠をはるばると…」という世界になりますが、多すぎてテーマパーク状態でもあります(^^;) 詳細は下記からご覧ください。 |
■デラワールフォート(パキスタン) |
|
![]() |
パキスタンで最も有名な大要塞で、砂漠の中に現れる美しい曲線の砦が世界的に有名です。とても広いので観光用のラクダに乗ってみるのもオススメです。詳細は下記からご覧ください。 |
■メルズーガ(モロッコ) |
|
![]() |
世界最大のサハラ砂漠を手軽に楽しめる場所として人気があります。詳細は下記からご覧ください。 |
■ワディ・ラム(ヨルダン) |
|
![]() |
ヨルダンの人気観光地で、砂漠の中にそびえ立つダイナミックな岩山を舞台にしたキャンプツアーが大人気です。詳細は下記からご覧ください。 |
世界には他にも魅力的な動物スポットがたくさんあります。興味のある方は「世界のすごい動物スポット総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げている場所の中から、特にすごい162ヶ所を18のテーマに分けてご紹介しています(^^)
航空便例 | ・日本-イスタンブール(約12時間)
・イスタンブール-ンジャメナ(約6時間) |
---|---|
ベストシーズン | 10月~2月 |
外務省 | 海外安全情報 チャド |
ガイドブック | 北アフリカのガイドブック |
ビザ | 事前のビザ取得が必要 |
パスポート残存期間 | 出国時3ヶ月以上 |
時差 | -8時間(サマータイム無し) |
チップ | 基本的には不要 |
日本への電話 | 00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
現地で使えるアラビア語 | ①おはよう。
サバーフ ルハイル
②こんにちは。
③こんばんは。
④ありがとう。
⑤さようなら。
⑥はい・いいえ |
電圧とプラグ | 220V
|
通貨 | 中央アフリカCFAフラン(通貨コード:XAF、記号:FCFA)で、補助通貨は「サンチーム(c)」。1CFAフラン=100サンチーム。
|
日本大使館 | ・HP
・在カメルーン日本国大使館が兼轄 |
チャドの絶景一覧 |
アイコンをクリックすると「名前/写真/ガイド記事へのリンク」が表示され、リンクをクリックすると別ウィンドウで記事が開きます。グーグルマップを使用してリンクを貼っているため「リダイレクトの警告」が表示されるかもしれませんが、全て確実に当サイト内のリンク(http://tabinodaiziten.com~)なのでご安心ください。また、地図にアイコンが表示されていないときはページを更新してみてくださいm(_ _)m
■赤のアイコン
個別のガイド記事です。
■その他の色のアイコン
大都市など周辺に見どころが多い場所や、1つの国の中で同系統の見どころがあるとき、複数の見どころを1つの記事に集約していて、それらが同じ色のアイコンになっています。青、緑、紫…など様々な色がありますが、まとまりを分かりやすくしているだけで、色ごとに意味が異なるわけではありません。