「北朝鮮①概要と観光の方法」徹底ガイド

 

北朝鮮は世界に残された数少ない独裁国家で、日本との関係においても「拉致問題」や「ミサイル発射問題」などがあります。気軽に観光という状況ではありませんが、ここでは「一体どんな国なのか？」「観光するとしたら、どんな場所へ行くのか」という観点でご紹介していきます。

 

３ページに渡って特集しておりますので下記からごらんください。こちらのページは「北朝鮮①概要と観光の方法」になります(^^)

 

 

「北朝鮮①概要と観光の方法」徹底ガイド：目次

 

北朝鮮ってどんな国？

歴史の概要

　

 

北朝鮮は旧石器時代から人類が暮らしていて、多くの遺跡が存在します。国家としては紀元前１２世紀頃から「箕子（きし）朝鮮」などが起こったとされていて、紀元前２世紀頃までを「古朝鮮」と呼びます。多少、伝説や神話などが含まれている時代ですね(^^)

 

■高句麗の壁画（角抵塚）

 

そして、４世紀頃に中学校でも習う「高句麗（こうくり）」が登場。１０世紀に「高麗（こうらい）」、１４世紀に「李氏（りし）朝鮮」などが栄えます。朝鮮の王朝は１つ１つが数百年続いたという特徴があります。

 

■日本統治時代の朝鮮総督府

 

１９１０年には日本が韓国併合を行い、戦争が終わるまで支配します。戦後は冷戦に巻き込まれ、１９４８年に南が「大韓民国」に、北が「朝鮮民主主義人民共和国」になりました。１９５０年からは朝鮮戦争が勃発し、１９５３年に休戦協定が結ばれます。

 

■朝鮮戦争

 

現在、韓国は朝鮮戦争の終結を臨んでいますが、日本は、ミサイル問題や拉致問題が解決していないまま融和ムードが高まることに難色を示しています。

 

 

右の人物が北朝鮮の初代最高指導者・金日成（キム・イルソン）です。１９９４年に亡くなるまで独裁政治を行いました。ソ連のスターリンのやり方をマネて、抵抗勢力を次々に葬ったと言われています。この時期に「拉致問題」や「大韓航空機爆破事件」などが起きています。

 

photo by：Kremlin.ru

 

あとを継いだのが息子の金正日（キム・ジョンイル）です。２代目最高指導者として２０１１年に亡くなるまで独裁政治を行いました。２００２年には、日本人１３人を拉致したことを認め口頭で謝罪。状況が好転するかと期待されたものの、２００６年からは核実験を開始。ミサイルも発射して国際社会から非難を強めることとなりました。

 

 

３代目最高指導者になったのは金正恩（キム・ジョンウン）。金正日の三男で、母親は日本の大阪出身です。現在まで北朝鮮を率いています。

 

 

北朝鮮は日本の東北地方や中国の北京とほぼ同じ緯度にあり、面積は日本の約３割にあたる１２万km²。現在の人口は約２５１５万人とされています。日本と同じく春と秋が過ごしやすい季節で、８月から１０月にかけては「世界最大級のマスゲーム」と言われる「アリラン祭」が行われます(,,ﾟДﾟ)

 

 

とはいえ「北朝鮮への観光ってどうすれいいの？」という疑問があると思います。まず全体的に見ると、実は国連加盟の約１６０カ国と国交があるため、外国人観光客を幅広く受け入れています。年間で約１０万人の観光客が訪れていて、うち８万人が中国人です。

 

■主体思想塔

 

日本人はどうすればよいかと言うと、未だ国交が無いため日本ではビザが発給されません。ただ、北朝鮮側は外貨獲得のため日本からの観光客も歓迎する姿勢ではあります。結論としましては「中外旅行社」「JS TOURS」などを通して「朝鮮国際旅行社」が主催するツアーに参加します。

 

 

とはいえ日本から直接ピョンヤンへ入ることは出来ず、北京など中国の都市を経由して入ります。日本国内の旅行代理店で、北朝鮮のツアーを扱っているのは上記の２社だけなんですが、中国では北朝鮮旅行は珍しくもないので、扱っている代理店はいくらでもあります。

 

■高麗航空

photo by：Mario Micklisch

 

中国～北朝鮮間は飛行機か国際列車になりまして、片方を飛行機、片方を列車にすることも可能です。飛行機は「高麗航空」を利用するのですが、一説によると「航空会社の安全基準を満たしていない、世界一危険な航空会社」ということです…！まぁさすがにそれは都市伝説的なもので心配する必要はありません(^^;)

 

また、例えば北朝鮮との国境にある丹東(たんとう)へ行けば、目と鼻の先なので少し安く抑えられます。旅行代理店は色々あり、例えば「遼寧鴻祥国際旅行社」などは日本語でのメール申込みが可能です。

 

 

ツアーではガイド２人が常に同行します。安心なのか…逆にドキドキなのか…(^^;) 食事はレストランで観光客向けのコース料理が用意されています。

 

 

ということで、行くこと自体は実は難しくないんですが、北朝鮮への渡航歴があると北米のビザ免除が無くなるので注意してください。また、日本としては渡航の自粛を求めているので、国際情勢もふまえて判断してください。

 

 

拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨

　

 

ピョンヤンは北朝鮮の首都であり最大の都市です。高句麗時代の４２７年から国の都になっていて、１９７２年に正式に首都となりました。街の中心を大同江が流れていて、豊臣秀吉が朝鮮出兵を行った際に、日本の水軍が大同江からピョンヤン付近に達しています。人口は約３０６万人。

 

最寄りの空港はピョンヤン国際空港。「平壌順安国際空港」とも呼ばれます。国内外の約１０都市に就航していて、日本との便はありません。最新の就航路線はこちら。上記のとおり必ずツアー参加になるので、宿、移動、食事などを自分で用意することはありません。

 

通貨はウォン（通貨コード：KPW、記号：₩.）。補助通貨は「チョン（전.）」ですが、ほとんど使われていません。１ウォン＝１００チョンで、本日のレートはこちら。

 

 

大同江の周辺には高層マンションが立ち並び、とりあえず見た目は都会的な感じになっています。

 

 

とにかく「原色でひと塗りにされたカラフルな建物」が並びます。まるでレゴブロックのようというか…不思議な街並みです(,,ﾟДﾟ)

 

 

 

ピョンヤンの見どころ一覧

 

ピョンヤンの主な見どころを１１ヶ所厳選しました。アイコンをクリックすると名前と写真が表示されます。

 

 

以上になります(^^) 続きまして下記から他のページをご覧ください。

 

 

世界の「普通に旅行できない国や地域」

■チベット（中国）
	チベットは中国の他の地域とは全く異なるルールが敷かれています。外国人は全員「旅行許可証」を取得する必要があり、許可証は旅行代理店を通してのみ発行されます。詳細は下記からご覧ください。 ⇒「チベット自治区①アクセスと注意点」徹底ガイド
■ラルンガル・ゴンパ（中国）
	四川省の奥地にある仏教学院で、真っ赤な建物が敷き詰められた様子は世界一の奇景といっても過言ではありません。現在は外国人の立入りが禁止されています。詳細は下記からご覧ください。 ⇒「ラルンガル・ゴンパ①アクセスと概要」徹底ガイド
■トルクメニスタン
	トルクメニスタンは旅行代理店を通してツアーに参加するか、またはトランジットビザを取得して５日以内にシレッと観光してしまうかになります。詳細は下記からご覧ください。 ⇒「トルクメニスタンへの入国①観光の基本情報」徹底ガイド
■ブータン
	ブータンは、政府が認可した旅行代理店を通して「入国許可書」を取得し、指定のツアーに参加する必要があります。料金も政府が定める「公定料金」となっています。詳細は下記からご覧ください。 ⇒「タクツァン僧院」徹底ガイド

 

世界の街については「世界のすごい街や村総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げている場所の中から、特にすごい１５１ヶ所を９つのエリアに分けてご紹介しています(^^)

 

 

観光の基本情報

航空便例	・日本－北京（約４時間） ・北京－ピョンヤン（約１時間）
ベストシーズン	春と秋
外務省	海外安全情報 北朝鮮
ガイドブック	北朝鮮関連の本
ビザ	事前にビザ取得が必要。現在、日朝間の国交が無いため日本では発給されない。中国で申請して約１ヶ月必要。北朝鮮渡航歴がある日本人は北米のビザが免除にならなくなるので注意。
時差	無し
チップ	基本的には不要
日本大使館	現地に日本大使館は無し。
現地で使える朝鮮語	①おはよう。 안녕하세요.(アンニョンハセヨ)   ②こんにちは。 안녕하세요.(アンニョンハセヨ)   ③こんばんは。 안녕하세요.(アンニョンハセヨ)   ④ありがとう。 감사합니다.（カムサハムニダ）   ⑤さようなら。 안녕히 계세요.（アンニョンヒ ケーセーヨ／自分が去る場合） 안녕히 가세요.（アンニョンヒ カセヨ／自分が残る場合）   ⑥はい・いいえ。 네・아니요.（ネ・アニヨ）   ⑦～へ行きたい。 ～에 가고 싶어.（～エ カゴシッポ）   ⑧これがほしいです。 이거 갖고 싶어요.（イゴ カッコシッポヨ）   ⑨これはいくらですか？ 이거 얼마예요?（イゴ オルマエヨ？）   ⑩値下げしてくれませんか？ 깎아주세요.（カッカチュセヨ）
電圧とプラグ	１００V、２００～２２０V
通貨	ウォン（通貨コード：KPW、記号：₩.）。補助通貨は「チョン（전.）」だがほとんど使われていない。１ウォン＝１００チョン。
北朝鮮の絶景一覧