ヴィエリチカ岩塩坑は、1978年に最初に世界遺産に登録された12件のうちの1つです。地下には「岩塩の宮殿」や「岩塩の教会」とも称される空間が広がっていて必見です(^^)
「ヴィエリチカ岩塩坑」徹底ガイド:目次
1・拠点の街・最寄り空港・宿泊・通貨
2・クラクフからヴィエリチカ岩塩坑
2-1:鉄道で行く
2-2:バスで行く
3・ヴィエリチカ岩塩坑
3-1:概要
3-2:ツアーの内容
3-3:キンガ姫の像
3-4:聖キンガ礼拝堂
3-5:地底湖
3-6:そのほか
4・世界の同様の場所
5・観光の基本情報
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
拠点の街はクラクフ。17世紀初頭までポーランド王国の首都で、日本でいう京都のような位置づけです。現在はワルシャワ、ウッチに次ぐ第3の都市になっています。人口は約76万人。
最寄りの街はクラクフ空港(KRK)。国内外合わせて80以上の都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。。空港から市内への移動は「アウシュビッツ①クラクフからのアクセス」をご覧ください。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨はズウォティ(通貨コード:PLN、記号:zł)で補助通貨はグロシュ(grosz)。1ズウォティ=100グロシュです。本日のレートはこちら。
クラクフからヴィエリチカ岩塩坑
photo by:Axe
クラクフ中央駅からヴィエリチカ岩塩坑駅へ直通列車が出ています。終点がヴィエリチカ岩塩坑駅なので安心です。チケットは券売機か車内で購入します。車内で購入する場合、乗務員が先頭車両にいます。値段に差はないので、乗車してからで問題ありません(^^)
・1時間に1本程度
・所要時間:約20分
・料金:3.5ズウォティ
■ヴィエリチカ岩塩坑駅
photo by:KGGucwa
クラクフ駅前のバスターミナルから、ヴィエリチカ岩塩坑への直通バスが出ています。こちらも終点なので乗っているだけで大丈夫です。バス停は上記の鉄道駅の前にあります。
・「304番」の路線バス
・所要時間:約40分
・料金:4.6ズウォティ
・15分おきに運行
■ヴィエリチカ岩塩坑のバス停
バス停と駅からは徒歩になります。
ヴィエリチカ岩塩坑は1044年に創業した岩塩坑で、廃坑になっていない岩塩坑としては世界最古のものです。1978年に世界で初めて12件の世界遺産が登録された内の1つでもあります。
14世紀にはポーランドの財源の30%を占めるほどになり、18世紀には年間で約3万トンもの塩が採掘されました。しかし、坑内で洪水が起こる危険性やコストの面などから商業目的の採掘は1996年に中止され、現在は年間約220万人が訪れる観光地になっています。
出典:http://miningeology.blogspot.com
長きにわたる採掘の歴史により、内部の総延長はなんと300km以上。9層構造で、最深部の深さは327mにもなりますΣ(゚∀゚ノ)ノ 観光客は深さ135mの3層目まで行けるようになっていて、ガイドと共に約3.5kmのルートを歩き20以上の空洞を見学します。
ただ、世界最古で非常に長いとはいえ、なぜ岩塩坑跡にそれほど多くの人が訪れるのでしょうか。それを知るためには、まずこちらをご覧ください。
周囲は全て塩です。階段や床、壁の彫刻などはもちろんシャンデリアも塩なんです(,,゚Д゚) 700年という長い間に坑夫たちが様々な彫刻や礼拝堂などを造り上げ、世界でも珍しい地下世界が誕生しました。
ここを訪れた有名人も数しれず、古くは「地動説」を発表したコペルニクス、ドイツの文豪ゲーテ、そして近年ではアメリカの元大統領ビル・クリントンなどが挙げられます。
ツアーは全員参加部分が約2時間で、その後は希望者のみ1時間追加になります。値段は同じです。中は気温が低いですし、2時間回れば十分という人もいるので、そのようなシステムになっています。
追加の1時間も見ごたえがありますが、人それぞれなので最初のツアーを周った感じと自分の体調で決めれば良いと思います。
第1層は地下64mで、380段の階段を下っていきます。帰るときは第3層からエレベーターで上がれるのでご安心ください(^^;) 気温は14~16度に保たれているので羽織るものが1つあると良いです。
■ツアースケジュール
・6月~9月:30分ごと
・10月~5月:1時間ごと
■営業時間
・4月~10月:7時半~19時半
・11月~3月:8時~17時
■料金
・入場料:68ズウォティ
・カメラ1台:10ズウォティ
坑内には「キンガ姫」の像がたくさん建てられています。坑夫たちの信仰の対象でもあったキンガ姫は、ヴィエリチカ岩塩坑の発見について、こんな伝説が残されています。
~1239年、ハンガリーに生まれたキンガ姫は、ポーランドのボレスワフ5世と望まぬ政略結婚をさせられることになった。彼女は婚約指輪をハンガリーのマラムレシュ岩塩坑に投げ捨てたが、結果、結婚は成立してしまう。
そして1250年のこと、当時ポーランドはハンガリーから岩塩を輸入し、ヴィエリチカの倉庫で貯蔵していた。すると、岩塩の山の中から大きくて立派な指輪が見つかった。それこそが10年前にキンガ姫が捨てた指輪だった。
これは神様の思し召しと考えたポーランドがヴィエリチカを本格的に調べてみると、見たこともない規模の岩塩坑が発見された。~
ヴィエリチカは約2000万年前に海だったことが判明していて、膨大な岩塩は「白い金」と呼ばれ、高値で周辺諸国へ輸出されポーランドの富を支えました。キンガ姫は現在ではポーランドとリトアニアの守護聖人になっています。
最初にご紹介したストリートビューの場所で、深さ100m地点にありますΣ(゚∀゚ノ)ノ まず見るべきは、やはりシャンデリアですね。
岩塩ですから、もはや岩のようなものなのですが、それでも「塩」で出来ているなんて信じがたいものがあります。
こちらは「最後の晩餐」です。直接壁に彫られています。ちなみに、壁は舐めることが出来ます。日本人で舐める人はいないと思いますが、外国の人は結構普通に舐めています(^^;)
こちらは主祭壇です。全て塩で造られていると思うと改めて驚愕してしまいます(,,゚Д゚) 坑内に礼拝堂は全部で約40あるそうですが、こちらが最大規模の礼拝堂で、今でも毎週日曜日にはミサが行われています。
美しいエメラルドグリーンに輝く地底湖は塩分濃度30%にもなります。入ることは禁止されていますが、有名な死海の塩分濃度が約30%ですから入ったら確実に浮くことができます。昔はボートで奥へ行けたのですが、事故が起こったことがあり現在は行けなくなっています。
広々としたこちらの空洞ではコンサートや結婚式が行われるほか、ときにはサッカーコートにもなるそうですΣ(゚∀゚ノ)ノ
こちらは、追加1時間のツアーで行く可愛らしい礼拝堂です。
第3層にある「クラクフ・ソルトワーク博物館」では様々な岩塩が展示されていて、巨大な宝石のようで見応えがあります。ここと地上の「ソルトワークス城」の2つが常設展示です。
■クラクフ・ソルトワーク博物館
・11~3月:8時~17時
・4~10月:7時半~19時半
このほか地下125m地点にはレストランもあります。ランチを食べたい場合は公式HPから予約が必要です。1皿500円くらいなので記念に食べてみるのもオススメです。
以上になります。ポーランドを訪れた際はぜひ行ってみてください(^^)
日本語で予約出来る現地ツアーもあります。詳細はこちらからご覧ください。
■塩の大聖堂(コロンビア) |
|
---|---|
![]() |
使われなくなった岩塩坑に造られた地下220mに位置する大聖堂で、その素晴らしさから「近代建築の宝石」と称されています。詳細は下記からご覧ください。 |
■サリーナ・トゥルダ(ルーマニア) |
|
![]() |
使われなくなった岩塩坑に造られた地下112mに位置するテーマパークです。地底湖などもあり、理解不能なスケールになっています。詳細は下記からご覧ください。 |
航空便例 | ・日本-ワルシャワ(約11時間半)
・ワルシャワ-クラクフ(約1時間) |
---|---|
ベストシーズン | 6月~8月(夏) |
外務省 | 海外安全情報 ポーランド |
ガイドブック | ポーランドのガイドブック |
ビザ | シェンゲン協定加盟国。あらゆる180日間の期間内で90日以内の観光、業務目的の滞在はビザ不要。 |
パスポート残存期間 | シェンゲン協定加盟国からの出国予定日から3ヶ月間以上。未使用査証欄1ページ以上。 |
時差 | 夏:-7時間/冬:-8時間 |
チップ | ポーターやベッドメイキング:3ズウォティ程度 |
日本への電話 | 00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
現地で使えるポーランド語 | ①おはよう。
Dzień dobry.(ジェン ドブリィ)
②こんにちは。
③こんばんは。
④ありがとう。
⑤さようなら。
⑥はい・いいえ。 |
電圧とプラグ | 220V
|
通貨 | ズウォティ(通貨コード:PLN、記号:zł)で補助通貨はグロシュ(grosz)。1ズウォティ=100グロシュ。
|
日本大使館 | ・HP |
ポーランドの見どころ一覧 |
アイコンをクリックすると「名前/写真/ガイド記事へのリンク」が表示され、リンクをクリックすると別ウィンドウで記事が開きます。グーグルマップを使用してリンクを貼っているため「リダイレクトの警告」が表示されるかもしれませんが、全て確実に当サイト内のリンク(http://tabinodaiziten.com~)なのでご安心ください。また、地図にアイコンが表示されていないときはページを更新してみてくださいm(_ _)m
■赤のアイコン
個別のガイド記事です。
■その他の色のアイコン
1つの国に同系統の場所が複数あるときや、多くの見どころが集中している大都市などは、1つのページで複数の場所をご紹介していて、それらが同じ色になっています。青、緑、紫…など様々な色がありますが、まとまりを分かりやすくしているだけで、色ごとに意味が異なるわけではありません。