マウントラシュモアは4名のアメリカ歴代大統領の顔が彫られている山で、アメリカでは非常に重要な場所です。先住民の人々からは長い間抗議が行われていて、何かと物議を醸す場所でもあります。
「マウントラシュモア国立記念公園」徹底ガイド:目次
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
拠点の街はラピッドシティ。スーフォールズに次ぐサウスダコタ州第2の都市で、1874年にゴールドラッシュが起こり発展しました。周辺にはアメリカを代表する観光地がいくつもあるので常に観光客で賑わっています。人口は約6万人。
最寄りの空港はラピッドシティ地域空港(RAP)。国内の約10都市に就航しています。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨はアメリカ合衆国・ドル(通貨コード:USD、記号:US$)で、補助通貨は「セント(¢)」。1USドル=100セントで、本日のレートはこちら。
空港から市内への移動
photo by:mr_t_77
空港は市内中心部から南東に約17km離れています。市内への移動方法はタクシーか乗り合いバスになります。
・所要時間:約20分
・料金:25~35US$
マウントラシュモアはキーストーンという町にあります。ラピッドシティからは南西に約30km離れていて、移動方法はレンタカーかツアーになります。
1927年から約14年をかけて造られた彫刻で、国定記念建造物に指定されています。基本情報はこちら。
マウントラシュモアは、日本人からすると「どこかで一度は見たことがあるあの場所」という程度で、どちらかというとB級スポット感が漂っていると思います(^^;) ただ、アメリカ人からすると非常に重要な場所で、例えば2020年にはトランプ大統領が7月4日の独立記念日に訪れて演説しています。
そのため、現地は驚くほど立派で壮大なモニュメントになっていて、インフォメーションセンターを過ぎると、アメリカ各州の州旗がたなびく奥に大統領の顔が並んでいます。
それを過ぎると、パノラマを一望できる展望台「グランドビューテラス」があります。画面をグルッと回して周囲を見てみてください。
ここから、より彫刻に近づく「プレジデンシャル・トレイル」が整備されています。
出典:公式HP
単純にハイキングとして気持ちの良い場所ですし、顔は1つ1つが約18mにもなるので迫力があり、意外とオススメの観光地と言えます(^^) 下のストリートビューでは上の方に顔が写っています。
昔は、ロッククライミングで登れたそうなんですが現在は禁止されています。4名の大統領は左から順に「ジョージ・ワシントン」「トーマス・ジェフェーソン」「セオドア・ルーズべルト」「エイブラハム・リンカーン」です。それぞれの特徴をざっとまとめます。
アメリカの初代大統領で、陸軍最高司令としてアメリカ
独立戦争で数々の武功を打ち立てました。
・1732年 - 1799年
・政党:無所属
・出身:バージニア州
第3代大統領で「アメリカ独立宣言」の起草者です。
1803年にはフランスからルイジアナという広大な
エリアを買収しアメリカ国土を倍増させました。
・1743年 – 1826年
・政党:民主共和党
・出身:バージニア州
■獲得した領土(緑の部分です)
出典:https://ja.wikipedia.org/
第26代大統領で、25代大統領が暗殺されたことで
副大統領から42歳という若さで昇格しました。
日露戦争の仲介をしてポーツマス条約を締結させ
ノーベル平和賞を受賞しています。
・1858年 - 1919年
・政党:共和党
・出身:ニューヨーク州
第16代アメリカ大統領で、南北戦争を勝利に導き
奴隷解放に成功した「奴隷解放の父」です。
「人民の人民による人民のための政治」という言葉は
あまりにも有名です。
・1809年 - 1865年
・政党:共和党
・出身:ケンタッキー州
この場所が選ばれた理由は、この岩山が非常に硬い花崗岩で出来ているためです。なんと1万年経っても現在の状態を保てると言われていますΣ(゚∀゚ノ)ノ
■元の状態
しかし、それは同時に作業の困難さを表していて、なんとダイナマイトで破壊しながら作業が行われたそうです。400人の作業員が命がけで作業をして、14年かけてようやく顔が完成したわけですが、実は元々は胴体部分も造る予定でした。
■当初のデザイン
しかし予算的に厳しいということになり、顔が完成した段階で作業は終えられました。現在ではアメリカの象徴の1つとして映画などのロケ地に多数使用されています。例えば、1959年に公開されたヒッチコック監督の名作「北北西に進路を取れ」のクライマックスシーンが有名です。
ただ、これはセットだそうです(^^;) そして、2007年の「ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記」では、マウントラシュモアの顔の裏側に秘密の部屋があるという設定でストーリーが進んでいきました。予告編でも02:13~一瞬映っています。
また、日本でも漫画の「NARUTO -ナルト-」で「火影岩」のモチーフになりました。
マウントラシュモアは、アメリカ人にとっては大事な記念物ですが、先住民からすると「略奪と殺戮の象徴」ということになります。しかも、そもそも先住民ラコタ・スー族の聖地「ブラックヒルズ」の中に造られていているので、聖地を奪われ、しかも略奪者達の巨大な顔を掘られた先住民は激怒しました。
長らく抗議を続けていますが未だ受け入れられてないため、現在同じブラックヒルズ内の、マウントラシュモアから約25km離れた場所に「クレージー・ホース記念碑」を造っています。上の方に顔があるのが分かるでしょうか。アップにすると、なかなか迫力があります(^^;)
白人と戦った先住民の英雄クレージー・ホースの彫刻で、実は1948年から作業が行われています。ようやく顔が完成したくらいですが、ちゃんと胴体部分もデザインされていて、引き続き作業が行われています。完成するとこんな感じになるようです。
photo by:Shelby L. Bell
真正面に設置されていて、比較するとこうなっています。
photo by:Mike Tigas
完成したら、高さ約170m・長さ約195mという巨大な像になります。顔だけで50年ですから、もしかするとあと100年かかるのかもしれませんが、これが完成したらネイティブアメリカンの人々は非常に嬉しいでしょうから、ぜひ完成させてほしいものです。
以上になります。独立記念日に大統領が訪れるほどアメリカ国民には大事な場所ですが、その存在を許せない人々が確かにいる。マウントラシュモアは日本でいうところの靖国神社のような存在なのかもしれません。
エアーズロックが現在登頂できなくなったように、もしかするとマウントラシュモアも、いずれは元に戻されるのかもしれないので、行きたい人はぜひ早めに行ってください(^^)
日本語で予約出来る現地ツアーもあります。詳細はこちらからご覧ください。
■黄河風景名勝区 |
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黄河風景名勝区は、中国の観光地等級で「全国AAAAレベル(4Aレベル)」に指定されている場所で、中国文明を育んだ黄河を一望することができます。詳細は下記からご覧ください。 |
世界には他にも有名な像がたくさんあります。興味のある方は「世界のすごい像総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げているものの中から特にスゴい91ヶ所を7つのテーマに分けてご紹介しています(^^)
航空便例 | ・日本-シカゴ(約12時間)
・シカゴ-ラピッドシティ(約2時間半) |
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ベストシーズン | 6月~10月 |
外務省 | 海外安全情報 アメリカ合衆国 |
ガイドブック | アメリカのガイドブック |
ビザ | ・90日以内の観光・商用は不要
・「ESTA」を取得する |
パスポート残存期間 | 滞在日数以上あれば良いが90日以上が望ましい。 |
時差 | ・東部時間:-14時間(ニューヨークなど)
・中部時間:-15時間(シカゴなど) |
チップ | ・レストランやタクシー:15~20%
・ホテルで荷物を運んでもらう:2~5US$ |
日本への電話 | 011(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
公用語 | 英語 |
電圧とプラグ | 100~120V
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通貨 | アメリカ合衆国・ドル(通貨コード:USD、記号:US$)で、補助通貨は「セント(¢)」。1USドル=100セント。
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日本大使館 | ・HP |
アメリカの絶景一覧 |
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