ラーニー・キ・ヴァヴは「女王の井戸」という意味の美しい階段井戸で、約1000年前に施された彫刻がそのまま残されている奇跡的な遺跡です。こちらのページでは通常入れない部分まで含めてご紹介します(^^)
「ラーニー・キ・ヴァヴ」徹底ガイド:目次
グーグルマップを多用しているので通信環境の良い状態でご覧ください。マップの画面が黒くなっていたり、前後の文脈と合ってないなと感じたときは、ページを更新してみてくださいm(_ _)m
パタンはグジャラート州の都市で、チャブダ王朝時代の9世紀に建設されました。10~13世紀にはチャウルキヤ朝の首都として発展し、西暦1000年頃には世界で10番目に大きな都市とだったと言われています。人口は約13万人。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
アフマダーバードは、比較的イスラム教徒が多い街で多くのモスクが建てられているほか、ジャイナ教寺院や階段井戸も多くあって2017年には世界遺産に登録されています。人口は約640万人。
最寄りの空港はアフマダーバード空港(AMD)。国内外の約40都市に就航していますs。最新の就航路線はこちら。格安航空券はこちらです。空港から市内への移動は「アダラジ・ヴァヴ:徹底ガイド」をご覧ください。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
通貨はインド・ルピー(通貨コード:INR、記号:₹)で、補助通貨は「パイサ(Paisa)」。1ルピー=100パイサで、本日のレートはこちら。
パタンはアフマダーバードから北西に約130km離れています。アフマダーバードのセントラル・バスステーションからバスが出ていて、所要時間は約3時間、料金は110ルピーです。
ラーニー・キ・ヴァヴはパタンのバス・ステーションから西に約3km離れています。歩くのは大変なのでリキシャーを使ってください。料金は50~100ルピーです(^^)
ラーニー・キ・ヴァヴは11世紀中頃に造られた階段井戸です。名前には「女王の井戸」という意味があり、上記のチャウルキヤ朝の王妃ウダヤマティ(Udayamati)が、亡くなった夫のために建設させました。入口はこちら。
営業時間は8時から18時で、入場料は200ルピーです。広い公園になっていて300mほどテクテク歩きますε=ε=ヽ(*・ω・)ノ
そして到着。画面をグルっと回して周囲を見てみてください。
…なんか巨大過ぎて良く分からないですね( ̄▽ ̄;) それでは中に入っていきましょう。
階段を1つ降りてきました。まだまだ奥がありますね。ラーニー・キ・ヴァヴは全長約65m、幅約20m、7層構造で深さは27mにもなります。日本の井戸とはかけ離れていますよね(,,゚Д゚) 「地下水を利用する」という点で共通するので日本では「井戸」と呼ばれますが、インドにおいては神殿や寺院といった側面もあり、高度な建築技術が用いられるようになりました。
■断面図
出典:Wilson, L. & Rawlinson, A. & Mitchell, D. & McGregor, H. & Parsons, R.. (2013). THE SCOTTISH TEN PROJECT: COLLABORATIVE HERITAGE DOCUMENTATION. ISPRS - International Archives of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences. XL-5/W2. 685-690. 10.5194/isprsarchives-XL-5-W2-685-2013. リンク元
矢印の部分は、列柱回廊が積み重なったような構造になっています。それぞれ、この後ストリートビューでご紹介します。
深く深く掘らないと水が出なかったことに加え、人口も多いため大勢が一度に利用できる必要があったことなどから、単に「つるべ」を落とす日本の井戸スタイルではなく、水場へ歩いて行けるような構造になっていきました。地上に比べると気温も下がり、影もあって水場もあるので、涼を取れる憩いの場としても機能していたそうです(^^)
■赤矢印の部分
目に見えて彫刻がスゴくなってきました(,,゚Д゚) 画面をズームして細部を見てみてください。
この彫刻こそがラーニー・キ・ヴァヴの真骨頂であり、世界遺産に登録された大きな要因です。というのは、その精巧さもさることながら、そもそも保存状態が素晴らしすぎるんですね( ̄□ ̄;) 何せ1000年前に造られたわけですし、しかも屋外施設なので、場合によっては跡形も無くなっていておかしくありません。
しかし、どこを見ても「せいぜい完成から数十年」といった感じで、細部に至るまで見事な状態で残されています。
■赤と青の間
ここは実は1940年代に発掘調査が行われるまで完全に地中に埋まっていました。13世紀に洪水が起こり、柔らかい泥が全てを飲み込んだそうです。しかし、それが彫刻を完全に保護することとなり、約700年の時を経て現在に蘇ったというわけなんです(,,゚Д゚)
本格的に発掘と修復が行われたのは1986年なので美しいのも納得です。まさに、大自然のいたずらとも言える奇跡の遺跡なんですね。ちなみに、ここから先は観光客は入れないので、ぜひ画面を動かして周囲や細部を見てみてください(^^)
■青矢印の上部
彫刻の数は細かいものを含めると1500体にのぼると言われていますΣ(・∀・;) ここまで精巧な彫刻を多数作れた理由としては、この土地が砂岩で出来ていることが挙げられます。ということは、本来は風化しやすいわけなので本当に貴重な場所だと思います。
■青と緑の間
下の方に行くと、もはや「古代遺跡の奥底」という雰囲気です( ̄▽ ̄;)
■緑矢印の上部
そして最奥部に到着。下を覗いてみてください。
もう本当に神殿ですよね。建設には約20年を要したそうです。下からの景色がこちら。
「ふわぁあああ…( ̄□ ̄;)」と見とれてしまいます。ただ、見てのとおり現在は水はありません。上からの壮大な景色がこちらです。
大迫力ですねΣ(゚∀゚ノ)ノ 奥底に吸い込まれそうです。ちなみに、最奥部の壁にはヴィシュヌ神が彫られていて、春分と秋分の日のみ光が届くようになっています。極めて高度な天文学的知識に基づいて造られているんですね。
以上になります。壮大な規模と美しい彫刻が魅力の「女王の井戸」。ぜひ行ってみてください(^^)
アフマダーバードは日本語で予約出来る現地ツアーもあります。詳細はこちらからご覧ください。
■アグラセン・キ・バオリ(インド) |
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ニューデリーにある階段井戸で、長さは60mにもなります。詳細は下記からご覧ください。 |
■アダラジ・ヴァヴ(インド) |
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「インドで最も美しい」と言われる階段井戸で、ヒンドゥー教・ジャイナ教・イスラム教の様式が混在しています。詳細は下記からご覧ください。 |
■チャンド・バオリ(インド) |
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インドで最大規模の階段井戸で、壁に整然と造られた3500段を超える階段は必見です。詳細は下記からご覧ください。 |
世界には他にも魅力的な遺跡がたくさんあります。興味のある方は「世界のすごい遺跡総特集」をご覧ください。当サイトで取り上げている場所の中から特にすごい91ヶ所を7つのエリアに分けてご紹介しています。
航空便例 | ・日本-デリー(約9時間半)
・デリー-アフマダーバード(約1時間半) |
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ベストシーズン | 11月~5月(乾季) |
外務省 | 海外安全情報 インド |
ガイドブック | インドのガイドブック |
ビザ | ビザかeVISAの取得が必要 |
パスポート残存期間 | 入国時6ヶ月以上。未使用査証欄2ページ以上。 |
時差 | -3時間半(サマータイム無し) |
チップ | ツアーガイドなど:100~500ルピア |
日本への電話 | 00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。
例)03-9999-9999へかける場合 |
現地で使えるヒンディー語 | ①おはよう。
スプルバート(ナマステでOK)
②こんにちは。
③こんばんは。
④ありがとう。
⑤さようなら。
⑥はい・いいえ。 |
電圧とプラグ | 220~240V
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通貨 | インド・ルピー(通貨コード:INR、記号:₹)で、補助通貨は「パイサ(Paisa)」。1ルピー=100パイサ。
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日本大使館 | ・HP |
インドの絶景一覧 |
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