名称 |
シーギリヤ・ロック
(Sigiriya rock) |
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場所 | スリランカ
(Sri Lanka) |
時差 | -3時間半
(サマータイム無し) |
時期 | 1、2、3、4、5、9月
(乾季の内の夏以外) |
「文化三角地帯」は、スリランカの中央部にある「アヌラ―ダブラ」「ポロンナルワ」「キャンディー」という3つの都市を線で結んだときに現れる三角形のエリアのことです。世界的に有名なシーギリヤ・ロックをはじめとして、たくさんの古代遺跡が集中しています。
当サイトでは8ページに渡って特集しておりますので下記からご覧ください。こちらのページは「文化三角地帯④シーギリヤ・ロック」になります。
・「文化三角地帯①アヌラ―ダブラ」
・「文化三角地帯②ミヒンタレー」
・「文化三角地帯③キャンディー」
・「文化三角地帯④シーギリヤ・ロック」
・「文化三角地帯⑤ポロンナルワ(1)アクセスとクアッドラングル」
・「文化三角地帯⑥ポロンナルワ(2)その他の見どころ」
・「文化三角地帯⑦ダンブッラ(1)各地からのアクセス」
・「文化三角地帯⑧ダンブッラ(2)黄金寺院」
それではご紹介していきます。
目次
拠点の町はダンブッラ。スリランカのほぼ中央に位置していて、コロンボ、トリンコマリー、アヌラーダプラ、キャンディーなど国内の主要都市と幹線道路でつながっています。人口は約7万人。
シーギリヤにも宿はあるのですが、シーギリヤは遺跡がメインの場所なので、町としての機能は乏しく交通の便も良くありません。そのため、他の町も合わせて観光するのであれば、ダンブッラが拠点になります。各地からダンブッラへのアクセスはこちらのページをご覧ください。
最寄りの空港はシーギリヤ空港(GIU)。コロンボとトリンコマリーとのみ就航しています。所要時間はそれぞれ約30分です。航空券はこちらからチェックしてみてください。
宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)

もちろん、シーギリヤ周辺にも宿泊することができます。宿はこちら。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)

シーギリヤ空港は町の中心部から北に約2km離れています。町への移動方法はトゥクトゥクかタクシーになり、所要時間は約10分、料金は約300ルピーです。ただ、ここは軍事空港なので、あまり使い勝手がよくありません。タクシーも常駐はしていないはずなので、事前に宿に送迎を頼んでおいてください。
シーギリヤ・ロックの歴史
出典:https://twitter.com
シーギリヤ・ロックは、元々は僧たちの修行の場として長く使われていました。そんな中、5世紀になってシンハラ王朝で政変が起こります。ダートゥセーナ王の息子であるカーサパがクーデターを起こし、無理やり王位を継承したのです。
カーサパにはモッガラーナという弟がいたのですが、カーサパの母が平民出身なのに対し、モッガラーナの母は貴族出身でした。弟の復讐を恐れたカーサパは、477年に都をアヌラーダプラからシーギリヤに移し、王として君臨します。
そして、シーギリヤ・ロックの上部に無理やり宮殿を築き始め、484年に完成しました。しかし、インドへ亡命していた弟が495年にスリランカに戻り戦いを仕掛けました。これに破れたカーサパは自害してシーギリヤは陥落します。
長いスリランカの歴史において、わずか11年間だけ都だった場所、それがシーギリヤ・ロックなんです。
シーギリヤ・ロックはスリランカ観光のハイライトで、未だに多くの謎が残る遺跡として知られています。地図の左側が入口で、まずは、①のシーギリヤ博物館でチケットを購入します。地図は拡大できます。
・6時半~17時
・料金:30ドル/3900ルピー
・英語ガイド:1500~2000ルピー
・日本語ガイド:2000ルピー
シーギリヤ・ロックの城壁に沿って造られた水路で、昔はここにワニが放たれていて敵の侵入を防いだそうです。城壁をくぐるときにチケットチェックがあります。その付近でガイドを雇うこともできますが、ちゃんとしたガイドはライセンスを持っていますので確認してください。
チケットチェックを終えて岩に向けて歩くと美しい庭園が出てきます。これはアジア最古と言われる水の庭園で、王が500人もの王妃たちと沐浴を楽しんだと言われています。
高度な水道技術が使われていて、水量が多い時期であれば噴水が稼働している様子も見ることが出来ます。これは高所から水が引かれているのですが、5世紀に造られた噴水が今も稼働するというのが驚きですΣ(゚∀゚ノ)ノ
■雨季の噴水
出典:https://amazingsearth.blogspot.com
この巨大な2つの岩の間から1202段の階段が始まります。無理をせずゆっくり登ってください。サンダルでも登ってる人はいますが、足が固定されるアウトドアサンダルの方が良いと思います。
階段を20分ほど登り、岩の中腹部分へ行くと、いよいよシーギリヤレディの登場です。鉄製の螺旋階段が入口です。
これは、1938年にイギリスが造った螺旋階段で、さすがに古代のものではありません。そして、左上のひさしで覆われた部分にシーギリヤレディたちがいます。
シーギリヤ・ロックの代名詞で、1500年以上前に描かれたとは思えない鮮やかさです。まずは画面をグルっと回して全体を見てみてください。この一角が少しだけくぼんでいるのが分かると思います。
シーギリヤレディは元々は500体以上が描かれていたのですが、雨風による風化でほとんどが消えてしまいました。しかし、この部分はくぼんでいたことで奇跡的に風化を逃れ、全部で18体が今に残っています。
特に珍しいのが、こちらの絵。右の女性の右胸の部分に手が描かれているのが見えますでしょうか?これは下に描いた絵が残っているものと言われていて、この当時の塗料が一度描いたら消えないものであることを示しているそうです。
女性たちが誰であるかは未だ謎に包まれていて、中には黒人と思われる女性も描かれています。有力な説は次の3つです。
①天女(天の妖精)のアプサラたち
②高貴な女性(上半身が裸)と侍女(服を着ている)
③上記の2つを合わせた説。アプサラ(上半身が裸)と侍女
ちなみに、ストリートビューにも写っていましたが、ここには1人監視員がいて写真を撮ることは禁止されているので注意してください。シーギリヤ博物館の中にレプリカがありますので、そちらで写真を撮るのがオススメです。
シーギリヤ・レディの下に位置する回廊で、鏡のような光沢があります。
レンガの上に漆喰が塗られ、その上に「卵黄」「はちみつ」「石灰」を混ぜたものが塗られています。その表面を磨き上げることで鏡のようになっていて、当時は、その向かいの壁にシーギリヤレディが描かれていて、美女に囲まれる回廊になっていたそうです。
岩山の北側にある広場で、ここまで来たら頂上まで後少しです。門を挟むように獣の大きな前足があり、指が3本しか無いのですがライオンと言われていて、元々は足だけでなく体全部があったと考えられています。
■想像図
出典:https://www.behance.net
このとおりだとすると、ライオンの喉元に入っていくような形で階段が伸びていて、これが「シーギリヤ」の語源と言われています。どういうことかというと、まず「ライオン」はシンハラ語で「シンハ」、そして「喉」は「ギリヤ」といいます。これが合わさって「シンハギリヤ(ライオンの喉)」となり、いつのまにか「シーギリヤ」になったということです。
周辺は広いので休憩にはぴったりです。ただ、実はここにはスズメバチが巣を作っています…ミツバチではなくスズメバチです(T^T)
仏教で殺生が禁止されているのと、駆除しても翌年には巣が出来ているので駆除しないそうです。注意を促す標識も出ています。
夏にはスズメバチの動きが活発になり、岩の上に登れないこともあります。なので、シーギリヤ・ロックのベストシーズンは、まず乾季にあたる1~3月と5~9月が挙げられ、そこから夏の6~8月を外した1・2・3・5・9月になります。
ドリンクスタンドの後方に避難所がありますので、万が一のときは逃げ込んでください。ハチは黒いものを追う習性がありますので、黒い服はやめて、髪の毛を隠す帽子も忘れずに持っていってください。
そして、最後の階段を登ります。
ついに到着!こちらが頂上で、地上からの高さは195m、標高は370mです。この岩は一枚岩で、火山の中にある溶岩が固まって岩となった後に、周囲の土が風雨などによって崩れていき、岩の部分が露出したものです。
このタイプの岩には面白いものが多く、アメリカのデビルズタワーや、フランスのル・ピュイにあるサン・ミシェル・デギュイユなどがあります。それぞれリンクから特集ページに飛びます。
話は戻りまして、シーギリヤ・ロックは周辺の景色が最大の見どころではありますが、それ以外にも見逃せないものがあります。
まずはこちら。カーサパ王専用のプールですΣ(゚∀゚ノ)ノ シーギリヤ・ロックの大きな謎として、なんと地上からポンプのようなもので水を汲み上げていたことが分かっています。聖徳太子が生まれるはるか前の5世紀に、ほぼ垂直に約200mも水を汲み上げることが出来たというのは信じがたい話です…。
このプールはスゴいですよね…今で言えばシンガポールのマリーナ・ベイ・サンズのインフィニティプールでしょうか。
そして「コブラの岩」と呼ばれる奇岩もあります。
コブラが鎌首をもたげたような、見事な形をしています。ちなみに、中国江西省の「三清山」には、さらにスケールの大きなヘビ岩があります。詳細はこちらからご覧ください。
■三清山
このほか、会議室や礼拝堂の跡も残っています。
シーギリヤ・ロックは、混み具合にもよりますが、2時間ほどあれば観光を終えることが出来ます。なので、朝から登れば昼には次の町へ移動できるのですが、ここは世界トップレベルのサンセットポイントなので、出来れば時間をとって夕日を見てみてください(^^)
以上になります。スリランカNo.1遺跡のシーギリヤ・ロック。ぜひ行ってみてください(^^) 続きまして下記から他の見どころをご覧ください。
・「文化三角地帯①アヌラ―ダブラ」
・「文化三角地帯②ミヒンタレー」
・「文化三角地帯③キャンディー」
・「文化三角地帯④シーギリヤ・ロック」
・「文化三角地帯⑤ポロンナルワ(1)アクセスとクアッドラングル」
・「文化三角地帯⑥ポロンナルワ(2)その他の見どころ」
・「文化三角地帯⑦ダンブッラ(1)各地からのアクセス」
・「文化三角地帯⑧ダンブッラ(2)黄金寺院」
シーギリヤ・ロックは日本語で予約出来る現地ツアーもあります。詳細はこちらからご覧ください。
また、Wi-Fiのレンタルも日本語で可能です。
行き方 |
■航空便例
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ホテル検索 |
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航空券検索
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