エチオピアの少数民族

 

エチオピア南部の「オモ川流域」には、たくさんの個性的な少数民族が暮らしています。当サイトでは4ページに渡って特集しておりますので下記からご覧ください。こちらのページは「少数民族③ジンカ/キビシュ」になります(^^)

 

エチオピア観光の強い味方「ETT」や、旅人を惑わすエチオピアン・タイムについては「ラリベラ:徹底ガイド」をご覧ください。

 

 

「エチオピアの少数民族③」徹底ガイド:目次

 

 

エチオピアの少数民族の概要

※アイコンをクリックすると土地の名前と写真が表示されます。

土地 部族 マーケットの曜日
1:アルバミンチ (拠点の町)
2:ドルゼ ドルゼ族 月・木
3:コンソ コンソ族 月・木
4:カイヤファール バンナ族・ツェマイ族
5:ジンカ ムルシ族・アリ族 火・土
6:アルバ バンナ族
7:ディメカ ハマル族 火・土
8:トゥルミ ハマル族 月・木
9:エルボレ エルボレ族
10:ムルレ カロ族
11:オモラテ ダサネチ族 毎日
12:キビシュ スルマ族

※こちらのページでは黄色いラインが引かれている町・村についてご紹介します。

 

 

ジンカ

 
photo by:Bernard Gagnon

 

ジンカは少数民族めぐりのハイライトともいえる「ムルシ族」と出会える場所です(,,゚Д゚)

 

エチオピアの少数民族

 

テレビで一度は見たことがあるであろう、下唇に大きな皿をはめた人々…それがムルシ族です。実は皿をはめているのは全て女性…。その昔、奴隷貿易が盛んだった時代、美しい女性は全て奴隷として連れて行かれてしまったので、女性たちは顔を醜くすることで連れて行かれないようにしました。

 

それがいつのまにか「大きな皿を入れられる女性ほど美しい」という概念に変化して、今に受け継がれる風習になりました。「纏足」とはまた少し違う流れではありますが、負の文化が「美の証」に転化してしまったケースではあります。皿を外した状態がこちらです。

 

エチオピアの少数民族

 

下唇に切り込みをいれるのは15歳頃で、そこから少しずつ「デヴィニャ」と呼ばれる皿を大きくしていきます。切り込みを入れるとはいえ、日本の病院で使われるメスのような切れ味は無いでしょうし、その切れ味だったとしても麻酔自体が無いでしょうし…。

 

エチオピアの少数民族 結婚の際には、入る皿が大きい女性ほど
 男性から結納として贈られる牛の数が
 多くなるそうです。また、実は耳たぶも
 同じように穴が空いていて皿が入れられ
 ています。

 

 ただ、現在はエチオピア政府が「不衛生で
 あまりに現代的ではない」ということで
 廃止の方向になっています。

 

 文化ですから軽々しいことは言えませんが
 廃止の方が女性達のために良いとは
 思います…(-_-;)

 

 ただ、人形は記念になるのでオススメです。

 

「エチオピアの少数民族③」徹底ガイド 【旅の大事典】

 

ムルシ族は一帯で最も有名な部族で観光客も多いため、写真は必ず料金が必要になります。とはいえ安いものですから渋らずに払ってあげてください。貴重な収入源ですからね(^^) マーケットは火曜と土曜です。

 

また、8月~9月には「ドンガの儀式」が行われます。これはムルシ族と、その近縁にあたるスルマ族(スリ族)が行っている儀式で、男達が「村 vs 村」の構図で「ドンガスティック」と呼ばれる1~2mの木の棒を使って戦います(; ・`д・´)

 

 

見事勝利した男は、村の男達にかつがれて女性が集まる場所へ行き、ドンガスティックを地面におきます。その男を気に入った女性はドンガスティックの上にブレスレットを置くことになっていて、最初に置いた人がその男性を射止めるそうです。

 

この戦いは審判もいて、ギブアップすれば勝敗は決します。しかし、ギブアップすると2年間儀式に参加できなくなるため、男たちは勝利を目指し必死に戦い、ときには死者も出てしまうそうです。2011年には危険性の高さから儀式は禁止されたのですが、部族の人々が望んだため2015年から再開されています(^^)

 

 

キビシュ

 
photo by:Rod Waddington

 

ムルシ族の近縁にあたるスルマ族が暮らしています。「スルマ族」という言葉は解釈が複雑で、まとめると下記のようになります。

・ムルシ族、スリ族、メエン族という近縁の3部族をエチオピア政府がまとめて
 「スルマ」と呼んでいる
・エチオピアではスリ族単体をスルマ族と呼ぶこともある
・オモ川の東に住むのがムルシ族で、西に住むのがスルマ族(スリ族)

 

特にムルシ族とスルマ族は共通点が多く、上で少し触れたようにスルマ族も「ドンガの儀式」を行いますし、女性は下唇に皿を入れています。そして、さらに様々な特徴があります。まずは「牛」です。

 

エチオピアの少数民族 スルマ族の人々は牛の血をそのまま飲む
 風習が残っています。複数人で牛を抑えて
 ナイフや弓矢で血管に穴を開けて直接血を
 抜き取り、それを容器にためてゴクゴクと
 飲みますΣ(゚∀゚ノ)ノ 

 

 このほか儀式の前に血を身体に塗ったり
 虫よけとして尿や糞を身体に塗ったり
 します。

 

 これだけでも衝撃的ですが、さらに凄いのが
 「スカリフィケーション」という文化です。
 photo by:Rod Waddington

 

エチオピアの少数民族
photo by:Gianfranco Gori

 

「入れ墨」や「タトゥー」が「色素を身体に注入してデザインを描くアート」であるのに対し、スカリフィケーションは「意図的にケロイドとよばれる化膿状態をつくって、身体にデザインを浮き上がらせるアート」です。

 

ケロイドは「外傷やヤケドなどをキッカケに、瘢痕(はんこん)組織が過剰に増殖した病変」で、本来は、できてしまったら治療を施すべきものです。しかしスルマ族はそれを意図的につくりだします(^^;)

 

エチオピアの少数民族 デザインを決めた上で身体に切り込みを
 入れていき、傷が治りかけた頃に再び傷を
 開きます。そこに樹液や木炭を塗り意図的に
 化膿させ大きく膨れ上がらせていきます。

 

 1つだけでも考えたくない痛みな気が
 しますが、それをこれだけの数入れたら
 痛みが落ち着くまでは夜も眠れない
 ような気がします…(T_T)
 photo by:Rod Waddington

 

これもやはり思春期頃の女の子に「美の証」として施すのが基本です。ただ、アートでもあるので男性で入れている人も多いです。黒い肌の上に規則的に並んだ突起は、確かに異様な美しさを感じさせます。

 

 

以上になります(^^) 続きまして下記から他のページをご覧ください。

 

日本語で予約出来る現地ツアーもあります。詳細はこちらからご覧ください。

「エチオピアの少数民族③」徹底ガイド 【旅の大事典】

 

 

観光の基本情報

航空便例 ・日本-ドバイ(約11時間)

・ドバイ-アジスアベバ(約4時間)
・アジスアベバ-アルバミンチ(約1時間)

ベストシーズン 10月~4月(乾季)
外務省 海外安全情報 エチオピア
ガイドブック 東アフリカのガイドブック
ビザ ビザ取得が必要
パスポート残存期間 申請時6ヶ月以上
時差 -6時間(サマータイム無し)
チップ 基本的には不要
日本への電話 00(国際識別番号)と81(日本の国番号)をつけて、市外局番(東京:03など)や携帯電話の090などの最初の0を取る。

例)03-9999-9999へかける場合
00+81+3+9999-9999

現地で使えるアムハラ語 ①おはよう。

男:ウンデムン アッダルク
女:ウンデムン アッダルシ

 

②こんにちは。
テナ イステリン

 

③こんばんは。
男:ウンダミン アマシュフ
女:ウンダミン アマシャシ

 

④ありがとう。
アムセグナッロフ

 

⑤さようなら。
チャオ

 

⑥はい・いいえ
アオ・アーイ

電圧とプラグ 220V

コンセントタイプ
コンセントタイプ

通貨 ブル(通貨コード:ETB、記号:Br)で、補助通貨は「サンチーム(C)」。1ブル=100サンチーム。

 

日本大使館 HP

エチオピアの絶景一覧

エチオピアの絶景

 

アイコンをクリックすると「名前/写真/ガイド記事へのリンク」が表示され、リンクをクリックすると別ウィンドウで記事が開きます。グーグルマップを使用してリンクを貼っているため「リダイレクトの警告」が表示されるかもしれませんが、全て確実に当サイト内のリンク(http://tabinodaiziten.com~)なのでご安心ください。また、地図にアイコンが表示されていないときはページを更新してみてくださいm(_ _)m

 

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