名称 |
クアトロ・シエネガス
(Quatro cienegas) |
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場所 | コアウイラ州
(Estado de Coahuila) |
時差 | 16時間 |
時期 | 11月~4月 |
クアトロシェネガスは四方を山に囲まれたメキシコ北部の小さな町です。スペイン語でクアトロは「4」、シェネガスは「沼」。つまり「4つの沼」という意味の町なんです。そして、この町を有名にしているのが、紺碧の水をたたえた「ポサ・アスール(POZA AZUL)」。「青の泉」です。
それではご紹介していきます♪
■目次
拠点となるのは、メキシコ第3の都市「モンテレイ」。人口は約114万人で「グアダルーペ」や「サンタ・カタリーナ」等を含む大都市圏としては、人口380万人を超えます。
東シエラマドレ山脈の麓に位置し「山々の町 (La Ciudad de las Montañas) 」として知られていますが、中南米において、一人あたりのGDPでは最高額を誇るという正真正銘の大都市です。
メキシコシティからは飛行機でもバスでも行くことができます。バスは約850ペソ(6800円)くらいです。
最寄りの空港はモンテレイ国際空港(MTY)。各地からの航空券はこちらからチェックしてみてください。
宿はこちらです。(地図に値段が表示されてない場合、拡大縮小してみてください)
モンテレイ
モンテレイから北東に約250km。車で約5時間の場所にクアトロ・シエネガスの町があります。
バスは片道で約285ペソ。日本円で約2200円です(価格は時期により変動しますのでご了承ください)。
往復でも購入でき、倍の570ペソで約4500円です。バスは昔はたくさん出ていたようなのですが、現在は1日1本で、モンテレー発が18:20。クアトロ・シエネガス発は6:15くらいになります。
モンテレイからツアーに参加する場合、たいてい1泊2日で、人数割りの料金になります。4人くらいの参加で170ドルくらいになります(ドルですのでご注意を)。
ツアー代にはバスでの往復代、宿泊代、ガイド代、旅行保険などが含まれます。食事代や入場料は含まれません。
ツアー内容は「ポサ・アスール」「白砂漠」が基本で、そこにメキステ川での遊泳や、地元ワイナリー訪問などが加わります。
メキシコは北部ほど治安に不安が出てきますので、ツアーに参加してしまうのもオススメではあります。正直、個人で行ってもそこまで値段は差が出ません。お好みに合わせて選んでください。
クアトロ・シエネガスの町は非常に平和で穏やか。夜に歩いてもなんの問題もありません。もちろん、最低限の注意はしてくださいね(^^;)
宿はそれほど多くないので、必ず予約してから行くことをおすすめします。特にモンテレイから出発すると、着くのは夜中になりますので、予約しておくべきかと思います。体力的にも助かりますしね。
クアトロシエネガス
■クアトロ・シェネガスの観光
クアトロ・シエネガスは保護区なので、基本的にガイドをつけないと観光することはできません。必ずホテルで手配できますので、聞いてみてください。
ガイドは基本的に約300~500ペソで3時間ほどになります。5箇所位の場所を提示されて博物館なども含まれます。
必要なものだけチョイスして、ぜひ楽しい交渉をしてみてください。ちなみに「ポサ・アスール」の入場料は別途60ペソかかります。
町を出て南西へ10kmほど、車で10分弱で受付につきます。
ここで60ペソ払います。裏には「カメの泉」があります。そしていよいよ「青の泉」へ!
この展望台?に上ってください♪
すると念願の・・・
ポサ・アスールです!
この泉は本当に見る角度により色が変わります。ぜひ色々な角度から眺めてベストショットを撮影してください♪
ポサ・アスールは保護されているため入ることも触ることもできません。しかし「Los Mezquites」と「La Becerra」という泉は泳ぐことが許可されています。水温は約32度なので冬でも泳げますし、透明度は50mです。ぜひ水中カメラとゴーグルを持って泳ぎまくってください。水中にも絶景が広がります。
泉の底には、生きた化石と言われる「ストロマトロイト」が原生していて今も成長しています。淡水でストロマライトが存在するのは世界でここだけだそうです。
■クアトロ・シエネガスのストロマライト
さて、青い泉の後に必ず観光客が訪れるのが、真っ白い砂がどこまでも続く
「ドゥナス・デ・ジェソ砂丘(dunas de yeso)」。
800ヘクタールもの広大な砂丘は、98%という高純度の石膏で出来ています。
石膏でできた砂漠はアメリカの「ホワイトサンズ国定公園」が有名ですが、こちらも勝るとも劣りません。
■ホワイトサンズ国定公園(アメリカ)
そもそも白砂漠といえば、エジプト、バウーティの白砂漠が有名ですが、石膏で出来た砂漠は砂の砂漠とは全く違うんです。
■白砂漠(エジプト)
石膏の粒は非常に細かく、裸足で歩いても痛くありません。さらに豊富な地下水に冷やされているため、とてもヒンヤリとしているんですね。
これがエジプトの砂漠だったら、裸足で歩いたら、ヘタをすると火傷してしまうほど熱いですが、ここはむしろ冷たいんです。
ぜひ裸足で歩いてください。そして、石膏が音を吸収しているのでしょうか?とても静かなんです。とても非現実的な空間ですので、ぜひ行ってみてください♪
一部の山には登ることが出来ますので、ガイドに聞いてみてください。
また、楽しいのが、真っ白な大地をバギーでぶっ飛ばすことです!最高なので、これもガイドに頼んでみてください♪
そして途中にある休憩所が、また絶景&極楽です♪ぜひ行って、のんびりとタバコを吸ったりコーヒーを飲んだりしてみてください♪
■砂漠のガラパゴス
この場所はチワワ砂漠に位置し、一年を通して雨がほとんど降らないのですが、豊富な湧き水により200を超える泉が点在しています。
区内には43種類の動物、20種類の植物、19種類の魚が生息していて、魚は8種類が固有種という秘境っぷり。
「砂漠のガラパゴス」と呼ばれるゆえんです。
1つ1つの泉は非常に澄んでいて、透明度は50mにもなります。
泉は雨季には250個ほどですが、乾季になると倍の500にもなります。普通なら雨季に泉が増えそうなものですが、なぜ乾季の方が多くなるのでしょうか?
それは、雨季になると四方の山々に雨が降り注ぎ、地下水脈へと流れ込みます。それが半年のときを経て湧水となり泉が生まれるのだそうです。
泉の大きさは1㎡から100㎡を超えるものまであり、水深も5mから30cmと様々です。
さらに水温や水質も違うため、それぞれに異なる生態系がつくり出されています。
とくに有名なのが「ヌマハコガメ」と「ミンクリイ」です。
ヌマハコガメ
普通のカメは、甲羅に頭や手足を引っ込めるだけですが、このハコガメはお腹の甲羅も上の甲羅とつながっていて、体を引っ込めたあと、上下が閉じて完全に身を隠すことができます。
この地にはコヨーテなどの肉食獣もいるので、そのための進化でしょうか。砂漠のガラパゴス。さすがですね!
ミンクリイ
カワスズメの仲間である「ミンクリイ」は、外見上は見分けがつきませんが、食べる物が違っていて3タイプに分かれています。
巻き貝を食べるタイプ、底に堆積した有機物を食べるタイプ、小魚を捕食するタイプです。
これら3タイプは、のどの奥の歯の大きさが、食べ物の固さに応じて大きく異なっています。
砂漠の泉という隔絶された環境の中で限られた食べ物を有効利用するために「今現在進化している途中」だと考えられています。進化の途上を目の当たりにすることができる、世界でも非常に珍しく貴重な場として注目されています。
神秘の泉「クアトロ・シェネガス」。次の旅行にぜひいかがでしょうか?